ニューノーマルのサラリーマンの生き方指南

銀行を辞めるメリット・デメリット。最低限の情報整理をしておこう!

一昔前、銀行は最も人気のある就職先でした。銀行に就職することができれば、一生安泰だと思われていたのです。

下の表は、平成元年(1989年)の日本の経済が世界を席巻していた時の世界時価総額ランキングです。

順位会社名時価総額(億ドル)
1NTT1638.6
2日本興業銀行715.9
3住友銀行695.9
4富士銀行670.8
5第一勧業銀行660.9
6IBM646.5
7三菱銀行592.7
8エクソン549.2
9東京電力544.6
10ロイヤルダッチ・シェル543.6
引用元:昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る | 今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ

当時の状況を現在に置き換えると、「日系の銀行=GAFA、グーグル、アップル、アマゾン、フェイスブック、マイクロソフトといった世界レベルの超優良企業・時価総額上位に君臨する職場」と考える事もできます。

受験戦争を勝ち抜き難関大学に進んだ学生はもちろん、それまで教育をサポートしてきた両親にとっても、銀行に就職するのは望ましい選択だったのは容易に想像がつきます。

日本がバブルの頃で大量の新卒採用を続けていた時代とは言え、日系のメガバンクに入るには然るべき大学に在籍して、正しく就職活動することが必須で「憧れの就職先」の一つでした。

実際に年功序列の賃金体系により高い給料を維持し、日本だけに閉じた学歴社会に根差した出世コースが確立されていた当時の銀行に勤めるメリットは非常に大きかったといえるでしょう。

しかし、世界規模の金融業界再編・フィンテックの浸透などにより現在の銀行を取り巻く環境は激変しました。

ニュースで銀行の人員削減に関するニュースや店舗削減のニュースを見たことがある方は、多いはずです。

一昔前までは、銀行、特にメガバンクを辞める意味は正直あまりなかったと思いますが、現在、若手社員を中心に多くの人がメガバンクから去っています。

しかし、現在銀行に勤めていて、辞めることを検討している方の多くは、本当に辞めてしまって良いのか悩んでいるのではないでしょうか?

そこで今回は、銀行を辞めるメリットデメリットについて説明をします。

ぜひ、銀行を辞める前に参考にしてください。

関連記事:50代が会社の歯車として大企業に残るのはおいしい?それとも厳しい?

銀行に残るメリットは4つ!

銀行に残るメリットは様々ありますが、主なメリットは4つあります。

  • 年収が高い 
  • 福利厚生がしっかりしている 
  • 出向先をしっかり用意してくれる 
  • 社会的評価が高い

銀行に残るメリットについてわかりやすく説明をします。

年収が高い

銀行員の年収はなんだかんだ言われていますが、世間一般から見ると相当高い水準にあります。

特にメガバンクの場合、入社してから6年目から7年目に支店長代理という役職に就くのが一般的です。

この支店長代理の年収ですが、なんと1000万円を超えます。

入社して6年目から7年目で1000万円の年収を手にすることができ、その後も順調に出世していき、支店長になれば年収は軽く1500万円を超えるのがメガバンクです。

また、出向した場合、年収は下がりますが、それでも700万円から800万円程度はもらえます。

なかなかこれだけの年収をもらえる会社は少ないと思いますので、年収が高いことは銀行に勤める大きなメリットになるでしょう。

関連記事:結局、年収はいくらあれば幸せ?研究結果に惑わされない「満足できる年収額」

福利厚生がしっかりしている

銀行は、福利厚生が非常にしっかりしています。

全国転勤が多い仕事ではありますが、各地に社宅完備しており、70平米程度の部屋に10,000円程度の家賃で済むことが可能です。

また単身赴任の場合、給料以外に別途交通費が月50,000円から60,000円程度支給されますので、家族に定期的に会いに行くにも困りません。

また、結婚した場合や家族に不幸があった場合などはしっかり休むことができ慶弔金をもらうこともできます。

今は、昔のように観光地に雇用施設を置いている銀行は少ないですが、それでも提携しているホテルはたくさんあり、シーズンによっては高級ホテルに2000円程度で泊まることも可能です。

このように非常に福利厚生に恵まれていることは銀行員の大きなメリットといえるでしょう。

出向先をしっかり用意してくれる

出向すると大きく年収が下がるイメージがあるかと思いますが、確かに年収は下がります。

しかしそれでも先ほど説明した通り700万円から800万円程度はもらえることが一般的です。

世間一般から見れば十分な年収であると言えるのではないでしょうか?

しかも65歳まで面倒を見てくれることが一般的になりますので、出向してもかなり恵まれた待遇を受けることができます。

関連記事:役職定年で年収はどう変わる?つらい時期を前向きにとらえるための処方箋

社会的評価が高い

銀行員の社会的評価は非常に高いです。

住宅ローンの審査やクレジットカードの審査で落ちることはまずないですし、家族や親戚などからの評価も高いことが一般的でしょう。

社会的評価が高いことは、銀行員の大きなメリットといえるのではないでしょうか?

関連記事:選択の自由を無駄にしない!幸福感は他者との比較ではなく「自分の選択」が決める

銀行に残るデメリットは4つ!

銀行には様々なメリットがありますが、銀行に残るデメリットもたくさんあります。銀行に残る主なデメリットは3つです。

  • 人間関係が非常にめんどくさい
  • 出世競争に負けると年収は上がらない 
  • 仕事は非常につまらない

銀行に残るデメリットについてわかりやすく説明します。

人間関係が非常にめんどくさい

銀行は人間関係が非常にめんどくさいです。

まず役職によって対応は全く異なってきますし、年次によっても対応を変えていかなければなりません。

当然メールを送る時は役職順や年次順に送らなければならないため非常に気を使い時間がかかります。

また、人の噂話が大好きで足を引っ張ろうと思っている人もたくさんいますので常に気を張って仕事をしなければなりません。

このように人間関係が非常にめんどくさく疲弊しきっている人はたくさんいます。

人間関係が非常に面倒臭いことは銀行に残る大きなデメリットになるでしょう。

関連記事:上司が尊敬できないから辞めたい?そんな40代は転職前に田中角栄から学べ!

出世競争に負けると年収は上がらない

銀行員の出世競争は、大体30歳位までに決まります。

30歳位までに支店長代理になり本店勤務できなければ、その後の出世はかなり厳しいと言わざるを得ません。

出世競争に負けると年収は全然上がりませんし、出向先も厳しいところになってしまいます。

銀行には優秀な人が多く、苛烈な出世競争に勝つことは本当に大変です。

そして出世競争に負けると非常に惨めな思いをすることになってしまいますので、多くの人は目の色を変えて仕事に取り組みます。

このように苛烈な出世競争があることは銀行員の大きなデメリットであると私は感じますし、出世競争に負けた場合は非常に悲惨な思いをしなければならないことは、大きなデメリットになるでしょう。

仕事は非常につまらない

銀行員の仕事は非常につまらないです。担当者の仕事はまだ面白いですが、管理職になってしまうと部下の面倒というよりもいかに自分が優位な立ち位置に入れるかを考えなければならないため毎日が非常につまらなくなります。

人事情報を常に気にし噂話にもアンテナを立てなければ行内の苛烈な政治争いに勝つことはできません。

もはやこうなってしまうと、顧客に全く興味がなってしまい非常に仕事がつまらなくなります。

管理職になると仕事がつまらなくなってしまうことは、銀行員の大きなデメリットといえるのではないでしょうか?

関連記事:40代から準備すべき、50代で後悔しないための心構えと生存戦略設計

銀行が嫌なら辞めても問題ない2つの理由

銀行に残ることには、メリットもデメリットもありますが、銀行が嫌ならやめても問題ないでしょう。

銀行が嫌ならやめても問題ない理由は2つに集約されます。

  • 転職市場で高く評価される
  • 様々なネットワークがある

それぞれの理由についてわかりやすく説明します。

転職市場で高く評価される

なんだかんだ銀行に就職できる人は能力が高く転職市場で高く評価されることが多いです。

世間的には銀行員は仕事ができないと思われている人が多いかもしれません。

しかし、銀行員は基礎的な能力が高く、頭の回転も速い人が多いです。

また、非常に煩雑で細かな事務を正確にこなす能力が鍛えられるため、一般の会社員の方よりも正確に物事を進めることができる人が多いことも特徴になります。

このように、能力的に優れている人が多いため銀行員は転職市場で高く評価されやすいです。

転職市場での評価が高いので、銀行員時代に比べて年収を落とさずに転職できる可能性がありますし、自分の好きな仕事に就くことができる可能性も高いでしょう。

関連記事:あなたが市場価値の低い人かどうか、残酷なまでに見極めるリサーチ方法

様々なネットワークがある

銀行で法人営業や個人営業を行っていると様々なネットワークを構築することができます。

銀行内部のネットワークはもちろんですが、担当先の企業や個人の顧客ともネットワークを構築することができ、実際に担当先の企業や個人が経営している会社に転職する銀行員はたくさんいるのです。

このネットワークは、銀行を辞めた後も様々な場面で役に立ちます。

このように、様々なネットワークを構築することができるので、銀行を辞めた後も意外と困らないことが多いのです。

まとめ

今回は、銀行に残るメリットやデメリットについて説明をしました。

結論お話しすると、銀行が嫌であれば辞めてしまっても全く問題はないでしょう。

転職市場での評価は高いですし今はインターネットを通して様々な仕事をすることができます。

嫌な仕事に膨大な時間を取られるくらいであればすっきりと辞めてしまい新たな道を歩むことは決して悪いことではありません。

むしろ、人生楽しむために思い切って辞めることは重要なことでしょう。

ぜひ、今回の記事を参考にして、新たな人生を考えてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人
「本当に良質な情報を誠実に発信していく」という理念のもとに、WEBメディアを立ち上げました。一人でも多くの方のお役に立てれば嬉しく思います。
SNSでフォローする