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転職・独立でブラック企業ばかり選ばないために、市場価値を高める3つの戦略

転職市場の中で見つかる求人情報は玉石混交で、一目見ただけで企業の雰囲気を把握するのは、誰にとっても難しいものです。

そのため、入念に情報収集をしたつもりでも、転職エージェントおすすめの案件に応募したとしても、転職者がブラック企業に採用される確率をゼロにすることはできません。

ブラック企業という概念が広く世間に知れ渡ったことで、企業側の搾取も巧妙になってきており、その影響は企業を離れたフリーランスにとっても例外ではありません。

この記事では、転職・独立時にブラック企業に遭遇するリスクについて解説するとともに、ブラック企業から離れるために市場価値を高める3つの戦略についてお伝えします。

転職者に対するブラック企業の搾取は、より巧妙になってきている

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社会全体がコンプライアンスに注意を払うようになり、働き手の意識も変わってきたことから、ブラック企業の手口も巧妙化しています。

大企業クラスでも他人ごとではなく、ブラック企業と知らずに転職してしまうと、心身を消耗する毎日を過ごすことになるかもしれません。

ブラック企業は「やりがい搾取」に遭遇するリスクが高い

一般的な求人情報では、以下のような事項を明示することになります。

  • 業務内容
  • 契約期間
  • 試用期間
  • 就業場所
  • 終業時間/休憩時間/休日/時間外労働
  • 賃金・加入保険・募集者の氏名または名称 など

ただ、その書き方や表現方法は様々で、読むだけで実際の現場の状況をイメージできるケースもあれば、抽象的な表現にとどまるケースもあり多様です。

そして、ブラック企業に類する応募先の場合、求人情報の表現があいまいだったり、支給実績のない手当が記載されていたりするため、求職者の立場から見極めるのが難しいという現実もあります。

その一方で、将来に希望を抱かせるような表現に心を奪われる求職者は少なくなく、実際に採用されてから企業側の体質に染まってしまうと、劣悪な環境で働いている状況に疑問を思わなくなります。

いわゆる「やりがい搾取」もその一つであり、業務命令ではなく自発的学習として残業させたり、上司が努力の価値をとうとうと述べて休日出勤に誘導したりと、いつの間にか会社にとって都合の良い社員に仕立て上げられてしまうのです。

知らないうちに社員がコンライアンス違反に加担することも

経営陣が社員に自社の都合を押し付けるような体制の場合、社員がそのような環境で働くうちに、いつしか世間の評判よりも「経営陣の評価」を優先する考えになってしまうおそれがあります。

すると、事業は成長しても悪い慣習がそのまま社内に残るため、知らないうちに社員がコンプライアンス違反に加担してしまうことも十分考えられます。

ブラック企業内で適用される「組織の理論」の中で過ごしていると、個人単位であれば難なく守れるルールが、組織の中で守れなくなるような状況に遭遇するかもしれません。

例えば、消費者向けプレゼント数の水増し・食品の産地偽装といった不祥事は社会的に大問題ですが、組織の利益や組織内での自分の立場を考えた結果、その事実を隠蔽する担当者がいても不思議ではありません。

そして、個人単位で組織と戦っても、周囲の助けを得られない可能性は高いでしょう。

触らぬ神にたたりなし、ではありませんが、ブラック企業での勤務は自分のキャリアを汚すことにもつながりますから、できるだけ勤務先候補から外す努力が必要です。

ストレスフルな環境で、責任のなすりつけ合いが始まる

ブラック企業で働く社員は、ミスに対して敏感です。

それまで経営陣のお気に入りだった社員であっても、一つミスをしたことがきっかけで、閑職に回される例は少なくありません。

また、ミスに対するフォローが十分でなく、場合によっては経営陣や上司のミスをなすりつけられることもあります。

周囲の人間を信用できない状態が続くため、スキルアップどころから体調を崩し、社会復帰が遅れてしまうことも。

年数相応のスキルアップを実現するには、無駄な時間を過ごさないための戦略が必要であり、ブラック企業を避けることもその一つに含まれます。

しかし、一度ブラック企業で厳しい人間関係にもまれてしまうと、肝心なところで自分を正当に評価できるメンタルが構築できず、またブラック企業に転職するという、負のスパイラルに巻き込まれるリスクがあるのです。

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ブラック企業から抜けたいフリーランス志望者も実は危ない

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企業で働くことに限界を感じ、フリーランスとして独立しようと考えている人も、将来的にブラック企業で働くのと同等、あるいはそれ以下の労働環境に追い込まれることを覚悟しておきましょう。

フリーランスの収入は、総じて会社員よりも不安定になりがちなため、転職市場から脱却するためにフリーランスになるのは、必ずしも良い手とは言えません。

「ひとりブラック企業」という罠

クラウドソーシングサイトの台頭によって、個人がお金を稼ぐための手段は多様化しました。

副業が軌道に乗り、フリーランスとして独立を果たした人も少なくありません。

フリーランスの収入は、自分の頑張りに応じて変動するため、基本的には青天井です。

しかし、働き方そのものを自分で決められる高い自由度や、収入が増えた時に感じる喜びから、健康やプライベートよりも仕事を優先してしまい、マネジメントが上手くいかなくなるケースもあります。

逆に、目標となる収入に届かず、条件の悪い仕事に手を出さなければならない状況に追い込まれることも、フリーランスになる前の段階から想定しておく必要があります。

企業に雇われている労働者ではないため、労働基準法の恩恵を受けられず、納品物が出来上がるのに時間がかかり労働時間が長くなっても、基本的に自己責任です。

せっかくブラック企業を離れたのに、ブラック企業以上に厳しい労働環境で働くというのは、何とも皮肉な状況と言えます。

思いつきだけでフリーランスになることは、時に大きな成功を引き寄せることもありますが、失敗した時のダメージも大きいのです。

企業は利益を優先する

フリーランスに仕事を依頼する側である企業は、利益を優先する組織ですから、実力があって信頼できるフリーランスに仕事を依頼します。

そのため、駆け出しのフリーランス・稼げていないフリーランスは、条件面で損だと分かっていながら厳しい仕事を請け負わざるを得ない状況に追い込まれるリスクがあります。

とどのつまり、独立した後でブラック企業からの依頼を請け負う可能性もあるわけです。

フリーランスを名乗るのは難しくない時代になりましたが、フリーランスとして安定的に収入を得るのは、決してかんたんなことではありません。

自由な働き方に憧れを抱くことと、実際に自由な働き方を実践することの間には、大きな溝があります。

厳しい条件というのは、必ずしも収入だけを指すのではなく、納品物の出来や納期の短さ、細かい指示内容なども該当します。

後付けで指示内容を追加するような、悪質なクライアントも少なからず存在しているため、自分の身を自分で守る意識がなければ、厳しい現実に打ちのめされてしまうことでしょう。

フリーランス志望者の弱みに付け込む悪徳業者にも注意

まだ本格的にフリーランスとして活動していない人の中には、働くための知識を身に着けるため、キャリアアップのための講座を受講したり、高額な情報商材を購入したりする人も少なくありません。

しかし、すべての講座が値段相応のクオリティとは限らず、中にはすでに使い古されたノウハウの焼き回しのようなものが売られていることもあります。

そもそも、転職にせよ独立にせよ、日本における働き方の選択肢は決して多くなく、自分がこれまで培ってきた経験・スキルをベースに仕事を選ぶケースが大半です。

にもかかわらず、転職者・フリーランス志望をターゲットにした悪徳業者は、例えば「自分の本当にやりたい仕事をしよう」とか「自由な働き方をしよう」といった響きの良い言葉で、ターゲットを誘惑します。

せっかく講座を受講しても、思ったような収入につながらないなら、その投資は無駄だったことになります。

貯金を切り崩すようなことがあれば、フリーランスを辞めて一般企業に転職しなければならないリスクも生じ、焦りからブラック企業の求人に応募してしまうことも考えられます。

ブラック企業から離れる目的でフリーランスを検討している人は、フリーランスであってもブラック企業と縁がつながる可能性があることを考慮して、独立のイメージを固めることが大切です。

転職でブラック企業を避けるため、自分の市場価値を高める3つの戦略

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ブラック企業への転職を避けて、将来的に自分が満足できる働き方を実現するためには、いきなりゴールを目指すのではなく、自分の可能性を知ることが重要です。

以下の3つの戦略を順序よく進めることで、自分の市場価値を高め、より良い環境の職場に転職できる確率を高めましょう。

1. 転職市場の現実を知る

転職市場は、一見すると労働者の味方のように思えますが、スポンサーは求人を出している企業です。

つまり、転職市場は求人情報を出す企業のお金で成り立っています。

転職エージェントのクライアントは、人材を募集している企業であり、エージェント側は求職者をクライアントに売り込む立場です。

求職者を転職させることで、クライアントから報酬が支払われる仕組みのため、求職者のライフプランや希望通りの応募先を紹介してくれるエージェントばかりとは限りません。

その結果、長期的なスパンでキャリアを考えて転職することが難しく、企業側から与えられる情報が不十分なまま転職に至ることもあります。

そのため、求職者向け転職サービスだけに頼って転職活動を行うと、間接的にブラック企業を紹介されるリスクは否定できないのです。

転職活動を始める際は、転職市場の現実を知った上で、少しでも自分の市場価値を高める努力をすることが大切です。

2. 理想のキャリア・収入を実現するための正しいプロセスを知る

どんな業種・職種であっても、転職で目指すべき理想のキャリアは、長期的に安定して収入が得られるキャリアと言えます。

  • 理想のキャリア・収入を目指すには、理想を現実に落とし込むための正しいプロセスを知ることが不可欠です。
  • 自分にどんな仕事ができるのか
  • これまでやってきた仕事は、自分にとって適性があるものだったのか
  • 業種を変えることによって、どんな可能性が考えられるのか
  • 年収を増やすためにできることは何か・考えを論理的にまとめるにはどうすればよいか

次回の転職で、これまでと違う結果を得たいのであれば、まずは上記のステップを踏んで、自分の希望をまとめることからスタートしましょう。

自分や職種・業種に関する分析を幅広く行い、これまで培ってきた能力を市場価値に寄せて向上させるプランを立てることが、自分にとって理想的なキャリアプランの構築につながります。

3. 視野を広げ、市場価値を高める

自分の望む未来像がおぼろげにまとまったら、今度はそれを実現するために何ができるのか、視野を広げて選べる選択肢を増やす努力をしていきます。

具体的には、自分がこれから伸ばすべきスキルを複数見つけて、好きなこと・楽なことにこだわらず、市場価値を高められるスキルを習得することに力を注ぎます。

特に、ビジネスパーソンの多くが求められる、再現性の高いスキルを習得しておくと、職場環境を問わず応用が利きます。

技術面だけではなく、周囲と足並みをそろえながら仕事をする技術も、キャリアアップの観点からは非常に重要です。

視野を広げる中で、自分の強みが見つかっていけば、一つの可能性にこだわる必要がなくなります。

これまではあきらめていた求人に応募することも、不可能ではなくなるのです。

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おわりに

自分の客観的な市場価値は、自分の頭だけで考えても分かりにくい部分があります。

しっかり考えているつもりでも、市場価値を下げてしまうのが、多くの人にとっての現実です。

しかし、転職によるキャリアアップが一般化した現代では、転職機会を見過ごすリスクはますます大きくなっています。

時間をかけて社内でゆっくりとキャリアを身に着けていく時間はありません。

そこで、プロ講師からキャリアアップについて学ぶ方が増えています。

プロの目線から人生の選択肢を広げるサポートを受けられると、長期的に「稼げる」キャリア構築につながるのです。

今よりも市場価値を高めて、ブラック企業から脱却したいなら、求職者にキャリアのパーソナルトレーニングを行うサービスキャリドラのサポートを受けることをおすすめします。

キャリドラでトレーニングを受けることにより、求職者は以下のようなメリットが期待できます。

  • 現在の自分の市場価値を確認できる
  • 新しいキャリア構築に向けて、オリジナルカリキュラムのサポートが受けられる
  • 最短 3ヶ月 という短い期間でキャリアアップができる   

20〜30代向けのサービスという条件こそありますが、フォローアップ体制も充実しているため、本気で現状を変えたい人向けのサービスです。

カウンセリングは無料のため、まずは一度相談してみてはいかがでしょうか。

 


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