ニューノーマルのサラリーマンの生き方指南

サラリーマンこそ「副業」で道を切り拓く感覚を味わおう

40代になると急に選択の幅が狭まってくるといわれる「転職市場」。

2021年以降、中堅・中小企業であれば、35歳以上の転職求人は増加するであろうという予測もあることから、まだまだ転職への可能性はあります。

参照元:エン・ジャパン・「2021年『ミドルの求人動向』調査」より作成


一方、大手企業希望の場合、今までの待遇を落とさずに同じ規模の企業への転職を叶えたいと思うと相当厳しくなります。

それは、40代以上の好条件の転職でよく目にする「管理職求人」「エグゼクティブ求人」が多くなってくるためです。

40代とはまさに「マネジメントを求められる年代」。

そんな現実に直面すると、一気に転職への希望の光が小さくなってくるように感じるものです。

  • 今の仕事に限界を感じている。
     
  • 出世をあきらめつつある。
     
  • 正直なところ転職はしたいが、40代以上の転職市場での自分の価値が薄い。
     
  • 家のローンや子どもの教育費もあるので、今の会社にしがみつくしかないが、仕事のやりがいが感じられない。
     
  • 家庭と会社の板挟みで、正直なところ幸せとはいいがたい。


このような場合、すべてを諦めるしかないのでしょうか?

今回はそんな状況を打破するための心強い「手段」としての副業について考えてみたいと思います。

令和時代、一つの会社だけに頼るリスクを覚悟せよ


2016年の厚生労働省職業安定局のデータによると、

大卒正社員が若年期に入職してそのまま同一企業に勤め続ける者の割合は全体の5割程度を占めるものの、長期的には低下傾向にある

引用元:厚生労働省職業安定局 「我が国の構造問題・雇用慣行等について」

とされています。

日本における終身雇用制度は、完全に崩壊したとまではいかずとも確実に<過去のもの>になってきています。

言い換えれば、自分が勤めている会社が定年退職まで自分を雇用してくれる保証はどこにもないということです。

実際まさかと思うような大企業であっても、ちょっとした不祥事で業績が一気に落ち込んだり、昨今の新型コロナウィルス感染症の拡大で、かつては順風満帆とされていた業界が大きなダメージを受けたり、といったことが起きています。

まさに「今までの当たり前が当たり前でなくなる」ということは、今後いくらでも起こりうるのです。

なぜ我々は、会社で働くだけでは幸せじゃないのか?


副業の話を進める前に、なぜ私たちが一つの会社だけではリスクもあり、さらに幸せになれないのかをもう少し掘り下げたいと思います。

副業解禁となり、「正社員も副業してOK」な会社が出始めている今、私たちは改めて今までの働き方そのものを見直ししてみる時期にさしかかっています。

1.収入を一つに依存するとかえって不安定

まずは収入面から。

家計管理においても夫婦のうち一人だけにしか収入がない場合よりも、共働き家庭の方が「リスク管理」という点では安全です。

たとえ夫婦のどちらかが収入を失ったとしても、もう一方の収入があれば、しばらくの間なんとかつなげていくことができるからです。

同様に、夫婦に限らず一人の場合であっても、わずかでも良いので「収入源が複数ある状態」の方がより安全であるというのは否めません。

繰り返しになりますが、どんなに順調な業界・企業でも、これからの時代は「絶対的な安定」がないと思った方が良いのです。

2.漠然とした不安の中、会社では「誰か」に仕事をやらされている状態


会社でどんなにやりがいがあっても、中には自分が苦手に感じていたり、できることならやりたくないと思ったりする業務は存在するものです。

しかし働いている以上、上司から命令を受けたらやらざるを得ないこともあります。仕事とは、誰かに命じられてやる受動的な側面があるからです。

それでも終身雇用制度によって自分の立場が守られていた時代であれば、我慢もできたことでしょう。

しかし、現代ではそうした安心感もないままに働き続けることが求められています。

自分の意思に反してうまくいかなかったり、正直気がのらない業務ばかりを担当させられたりが続くと、知らず知らずのうちにストレスを抱え込んでしまいがちです。

3.いざとなると自分の「代替」がいる不条理さ


仕事の好き嫌いに関わらず、「この仕事は自分以外に替えがきかない」「自分が担当から外れると、プロジェクトが立ち行かなくなってしまう」と、強い責任感をもちながら懸命に働いている人もいます。

しかし規模の大きな会社であるほど、いざ欠員が出ると周囲の誰かがいち早くカバーして、業務は何ら滞りなく進んでいく場面に遭遇するものです。

「Aさん、今まであんなに頑張ったのに、病気になった途端あっさり担当を外されるなんて」

「自分もいつかはAさんのようになってしまうのかな……」


など、組織が何たるかを目の当たりにするにつれ、“実は自分たちの代わりはいくらでもいる”という冷たい現実を実感することになります。

一度こういう思いに駆られるようになると、働くモチベーションを再び回復させることはなかなか難しくなってしまうものです。

4.「選択の幅」のない人生は辛い

  • 転職の道はない。上昇することも望めない。
      
  • 現状打破が難しく、行き詰り感がある。
     
  • 家庭のためにはこの働き方を続けることはやむを得ない。
     

このように、「選択肢が無い」と自覚した途端、人は自分の人生がつまらないと感じられてしまうものです。

「自分にはこれしかない」と思うことで失敗を恐れ、自分を追い詰めた結果、現状にますます行き詰まり感を覚えることもあります。

成長の可能性がある未来に向かってなら頑張れていたことも、今後の成長や将来への明るい展望がなくては、極端な話、心を病んでしまう可能性もあります。

このような中、それでも働き続けるためには仕事の成果を出す以外にも、モチベーション維持やスキルアップ、そして人間関係の構築(上司への根回しなども含まれる)が必要となります。

しかし、こうしたサラリーマンたちの多大な努力に見合うほどのリターンは、果たして本当にあるのでしょうか?

あなたの会社も、もしかしたら10年後にはなくなっているかもしれません。

または、なくなってはいなくても、大規模なリストラによって、50代半ばで放り出されるかもしれません。

あらゆる努力や辛抱の上に将来のリスクを鑑みても、もはや一つの会社に頼るべきではない時代に私たちはいることを自覚する必要があります。

これからの時代、<幸せへの答え>は一つではありません。私たちは自らの幸せな人生をそれぞれの手で構築する時代に入ってきているのです。

「会社だけに頼らない生き方」を探るには?

以上のことからも、会社からの給与という「たった一つの収入源」に頼らない生き方を探ることは、大いに意味のあることです。

そして、その手段として誰もがチャレンジしやすいのが「副業」です。

歳を重ねたり家庭を持ち始めたりすると、自然と守るべきものも増え、何か新しいことを始めることに無意識に憶病になってしまうこともあります。

または周囲の声を気にすることなく、自分の意思だけで果敢に新しいことに挑戦していく若者が心のどこかで羨ましく感じることもあるでしょう。

しかし会社で働くこと以外に、新しい何かに挑戦をして、それを少しずつ形にしていくということは立派な「自己実現」です。副業を始めてみることで、より充実した生き方を探ることができるかもしれません。

「本職とは違う楽しさ」それが副業の醍醐味


副業は会社とは違う収入源を得られことで、経済的に安定感を得られるというだけでなく、全てを自分でゼロから始めていくことで、会社とはまた別の喜びや楽しさを見出すことができるというメリットがあります。

1.副業は自分の意思で進められる


副業であっても、時には自分の苦手なことをやらなくてはならないのは当然です。

お客様とのやり取りだけでなく、時には書類上の手続きだったり税金関係の計算だったりなど、どちらかというと気が乗らないこともあるかもしれません。

しかし、ここがポイントです。

副業が会社での仕事と異なるのは、「この仕事は自分がやるしかない」「自分以外にやる人はいない」ということ。つまり自分の意思で動いているという点です。

元々、副業は「自分が好きなことで、やりたいと思って始めたこと」でもあるので、モチベーションが違ってきます。そして、失敗しても「100%自己責任」です。

もちろん失敗をしたら、お客様や取引のある方に対応しなければなりませんが、自身のミスを上司に報告したり、チーム全体に迷惑をかけることになってしまうことはありません。

組織全体に迷惑がかからないようにしなくては、といった余計な心配は副業には不要です。

そういう点では、「ある種の気楽さ」があるといえます。

2.副業の成功は、本業では得られないほどの達成感



副業で成功を収めた場合、その成果が直接すべて自分のところに返ってくることは大きいものがあります。

その時の幸福感、達成感、自己肯定感は、今まで会社で得られるものよりもずっと大きいものになることが多いようです。

会社の歯車の一部として大きなプロジェクトを成功させたことは肩書の一部にはなり得ても、自分一人でやり遂げた感は得られません。

その点、副業でははじめの報酬こそ少なかったとしても、自分の成果を手にすることができるという成功体験を得ることができます。

いざ副業を始めてみたら、本業(会社)をしのぐ収入になっていた、というのも夢ではないのです。

3.失うものはない、得るものはたくさん

副業を始めても、基本的に失うものはありません。

失敗しても自分の負える範囲で清算すればいいだけであり、場所も自宅でやれば固定費などはかかりません。

しかも、現在の副業の主流は「在庫を抱えない業種」に多くあります。

そのため、サラリーマンの週末起業(副業)のみならず、主婦が趣味で始めたものが驚くほどの収入を生み出しているケースもざらです。

こうした点も副業のもう一つの特長といえます。

もちろん資金を投じて大規模な設備を整えるなど、はじめから大きな投資をしてしまえば話は別ですが、初期投資の必要のない副業はたくさんあります。

無理のない範囲で始めてみると、リスクを冒さず副業を進めていくことができるのです。 

  


小さく始める副業(起業)を後押ししてくれる書籍を2冊紹介します。いずれも Kindle Unlimited の会員の方は「読み放題」で読書できます(2021年5月15日現在)。会員の方はぜひチェックして下さい!

会社をつくれば自由になれる 中年起業という提案

大人の週末起業 

  

まずは自分のスキルを「棚卸し」してみよう!

副業を検討し始めた方に、最初にやっていきたいことは、まず日頃から自分が得意とすることを洗い出すことです。

つまり、自分のスキル・経験の棚卸しです。

例えば、「カウンセリング」「コンサルティング」「専門知識の提供」「動画編集」「DIY」「文章を書く」「イラスト・デザイン作成」等々、色々あるのではないでしょうか。

副業といっても、大それたことに挑戦する必要はありません。

副業のためにスクールに通うなんてもってのほか!「今の自分ができること」を見つけることこそ副業成功のカギになります。

逆に、「こんな些細なことでも副業として成立するのか!?」と驚く程、世の中には様々な副業が存在しています。

まずは思いつく限りリストアップしてみましょう。

または、これといって特に得意なことがない場合は、「本職で培ったスキルを副業に活かす」ことも可能です。

このように、副業として始められそうなスキルが決まったら、まずはクラウドソーシングサイトなどで出品するところから始めてみるのがおすすめです。

この段階では、自身の資金を投じる必要もありませんので、あなたが失うものは何もないので安心して始めることができます。

転職のように、今の職場を一度離れ、新しい環境でスタートするわけでもないので収入の面でも影響はありません。

副業なら、会社に籍を置いたまま実験的に進めていくことができるため、安定した収入を保ちつつ、将来の可能性を模索していくことが可能となるのです。

さらには、少しずつ副業のスキルを磨いていって収入が増えてきたなと思ったら、立派な「事業」として発展させていくこともできるでしょう。

このような方法であれば、リスクもなく現在の状況の中で少しずつチャレンジしていくことができるのです。

このチャレンジが、ゆくゆくは退職後の自身のキャリアや人脈づくりにつながったり、自分が意図していなくとも気づいたら本職でのスキルアップにつながったり、なんてこともありえます。

副業は、失うものは何もなく、得るものは実にたくさんあるのです。

副業を始めるのはリスクは殆どありません。

「収入」以外の「新しい可能性」も待っています。

恐れずに一歩ずつ前に踏み出してみませんか?

  

◎参考書籍: Kindleunlimited会員になれば、「大人の週末起業」「会社をつくれば自由になれる」の2冊は追加料金なし(¥0)で読み放題です! 

  

この記事を書いた人
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