40代で転職活動を始める方に共通する特徴は、「時間がない」ということ。
コロナの影響で会社の業績が悪くなり、若い社員が次々と会社を離れる今、
「この会社に居続けていいのか…?」
「リストラされる前に転職すべきか…?」
と、誰もが少なからず焦りを感じながら転職活動に臨んでいます。
しかし、若者より時間の価値が高い40代の方ほど、この焦りが転職に失敗してしまう最大の原因です。
40代が転職後に後悔しないためには、転職に失敗しがちな理由を知り、リスクを事前にできる限り減らすことが大切です。
そこでこの記事では、40代の方が転職後に後悔しないために押さえるべき「転職の失敗理由」と「転職を成功に導くコツ」を解説していきます。
40代の方が転職したことを後悔する主な原因は、次の3つです。
①漠然とした不安を抱いたまま転職してしまった
②転職先の情報収集を怠ってしまった
③転職の失敗を他人のせいにしてしまった
会社の将来に曖昧な不安を感じている方や今すぐ転職しようと気持ちが焦っている方は、この記事から不安の原因を探り、転職活動をスムーズに運ぶヒントを見つけましょう。
40代に限らず、転職に失敗する人の多くは「なんとなく」の不安を解消するために転職活動を始めてしまいます。
「キャリアプランはないけど同業種なら大丈夫だろう!」
「今の職場からとにかく離れたい…」
「転職さえすれば今より状況が良くなるはず…」
このように、転職の目的や転職後の明確な目標がなかったり、今の仕事に対する不安が漠然としている人は、転職先でよほどホワイトな環境に恵まれない限り、次の職場で別の不満が生まれ、転職したことを後悔してしまいます。
一度の転職によって失うものも多い40代ほど、後悔の程度も若者より大きくなります。
漠然とした不安から転職活動を始める人に多い心理的な兆候が、『青い鳥症候群』です。
青い鳥症候群とは、現状に問題がないにも関わらず、もっと良い環境や待遇を求めてしまう心理状態のこと。
転職をすれば、今の仕事のストレスは解消されるでしょう。
しかし、新たな職場には新たなストレスがあり、今の仕事を辞めたからといってすべてのストレスや不満が帳消しになるわけではありません。
これを言い換えると、現状で解決できそうな問題から逃れるための転職は、失敗する可能性が高いということ。
40代の転職は、あくまで「今の会社では達成できないキャリアプランを築くため」「転職することでしか解決できない問題に対処するため」に行うことが賢明です。
40代の方が転職を成功させる鍵は、明確な将来設計を持つことにあります。
転職活動に充てる時間も少なく、次の転職に失敗したらもう後はなく、家族も養わなくてはならない40代は、キャリアプランやライフプランを前もって組み立てて、プラン通りに行動することが、転職に後悔しないための最も確実な対策です。
転職活動を始める前に、次の3つの項目を紙に書き出すなどして、ご自身の現状を「見える化」してみましょう。
【明るい将来設計を組み立てる第一歩】
①目標:将来実現したいことを把握する
②能力:今の自分にできることを理解する
③行動:目標を達成するためにしなければならないことを実行する
例えば、目標が「定年まで安心して働ける職場に就くこと」、能力が「毎日1時間、週末は3時間ほど転職活動に充てられる」と分かったら、後は目標の達成に向かって行動するのみです。
この3つの項目のうち、能力と行動については適宜見直しを行い、無理なく1日1歩ずつでも転職活動を前進させましょう。
関連記事:転職活動に悩む40代必見!根本的な2つの不安を解消する転職エージェントの活用方法
40代の方が転職に失敗する理由のほとんどは、冒頭でもお伝えした通り「焦り」から生じます。
「どこでもいいから早く転職したい!」
と転職先の情報収集を怠り、給料や待遇・残業の有無・職場の雰囲気などが理想とかけ離れた仕事に就いてしまう人も少なくありません。
これが20代であれば、すぐに離職しても「若さ」というアドバンテージを活かして、次の転職先をすぐに見つけることができるでしょう。
しかし40代の転職は、20代のように「数撃ちゃ当たる」ような手法は、時間はもちろん、職歴に傷がついたり金銭的な不安からまず不可能です。
40代の転職は数ではなく質を求める意識で、事前に情報収集をしっかりと行い、転職の成功率をできる限り上げることに注力しましょう。
40代の転職は、『敵を知り己を知れば百戦殆からず』を忠実に守ることが大切です。
ここでいう敵とは転職先のことで、正確には敵ではありませんが、情報を集めるほど失敗のリスクを減らすことができます。
また、転職先候補のさまざまな情報を収集するほど、次の職場に求める条件や自身のスキルなどの「己」を知ることもできます。
その際に活用したいサービスが、転職エージェントです。
関連記事:転職活動に悩む40代必見!根本的な2つの不安を解消する転職エージェントの活用方法
転職エージェントとは、次のようなサポートを完全無料で提供してくれる、転職サポートのプロのこと。
【転職エージェントのサポートの一例】
・転職先の基本情報の提供
・転職希望者に適した職場、仕事内容の紹介
・面接のやり方や履歴書の書き方のアドバイス
・面接日のスケジュール調整
・企業との給料や待遇の交渉
・内定後の定着率を高めるためのアフターケア
今の仕事や生活に不安や不満を感じながら、自分1人で転職先の情報を調べたり面接の日程を調整をすることは、現実的に困難です。
また、次の転職を必ず成功させたいと考える以上、求人票では知り得ない内部情報も知りたいところ。
その点、転職エージェントは企業と転職希望者の仲介人であり、求人サイト等では調べられない内部事情を共有してくれることも多々あります。
40代の転職活動には、さまざまな不安がつきものです。
その不安の相談に乗ってくれる第三者として転職エージェントを利用するだけでも、転職に対する焦りはかなり解消され、前向きかつストレスなく転職活動に臨むことができます。
時間的な焦りを感じずにはいられない40代の方こそ、転職エージェントを有効活用でき、転職を有利に進めることができるでしょう。
転職したことを後悔する40代の方の多くは、失敗を他人のせいにしてしまうことが往々にしてあります。
転職において、エージェントや企業から事前に知らされた情報と実際が異なることは、少なからず起こります。
待遇を明らかに誇張されたり求人情報自体が嘘だった場合を除き、
「こんな話は面接で聞いていなかった!」
「エージェントが良い求人を紹介してくれなかった!」
「家族のためを思って転職したのに文句ばっかり言われる!」
と失敗の責任を他人に押し付ける人は、転職には決して成功できません。
そもそも転職とは、仕事という人生の大半を占める環境を一変させる行為であり、相応のリスクを伴います。
そのため、家族や友人・エージェント・企業からの信用できそうな情報やアドバイスであっても、あくまで参考材料と捉えること。
そして、ここまで紹介してきた「将来設計」や「収集した情報」に対して責任を持ち、与えられた環境で最善を尽くすことが、転職に失敗するリスクを減らしてくれます。
参考記事:転職エージェントの対応が悪い?40代からの転職を成功させるコツは?
転職を後悔する原因の1つが、理想と現実のギャップです。
転職前にさまざまなケースや事態を想定して、転職後にギャップを埋めるべく適切に対処できれば、後悔を減らした上で新天地に前向きに馴染むことができます。
そこで考えるべきことは、転職の際に「これだけは譲れない」という条件です。
長年の仕事の経験や今感じている不安から、ご自身が仕事で大切にしている要素をある程度把握できているはずです。
転職における絶対条件を明確にしておくだけでも、次の職場をスムーズに見つけられたり、転職後の後悔を減らすことができます。
【自身が仕事に求める絶対条件を把握しよう】
・残業をしてでも給料を稼げる仕事に就くか?定時で帰れる職場時間か?
・激務だけど高給な仕事をするか?薄給だけどストレスなく仕事をするか?
・やりたかった別業種に挑戦するか?同業種で定年まで苦なく勤め上げるか?
特に40代は、次の転職先が最後の職場・職種になる可能性が高く、仕事面で一念発起する最後のチャンスと考えるべき年齢です。
また、先ほどもお伝えした通り、転職はこれまでの環境や習慣を一変させる、非常にリスキーな行動です。
しかし相応のリスクを負うからこそ、リターンを得ることができます。
そんな転職によるリターンをより多く、より確実に手に入れるための秘訣が、これまでご紹介してきた次の3つの対策です。
ご自身のキャリアを無駄にしないためにも、家族に安心して暮らしてもらうためにも、40代の転職活動は焦らず着実に進めること。
それと同時に、今の貴重な時間を無駄にしないためにスピード感をもって転職に励みましょう。
40代の転職で失敗や後悔を生むキーワードは、焦りです。
焦りは冷静な判断力を失わせ、理想の転職先を見つける過程ではなく「早く転職する」という結果に執着させ、『後悔先に立たず』な状況を自ら作り出してしまいます。
転職活動中は、
この2つが釣り合うかどうかを常に考えて、納得のできる転職を実現しましょう。
年齢を重ねるにつて、「時間」はますます貴重になります。
貴重な時間を無駄にしないためにも、意味のない不安に囚われて立ち止まってはいけません。
状況をしっかりと把握し、自分の信じた道を切り開いていきましょう。