40代、最近は50代で転職を考える人は意外とたくさんいます。
かつては「35歳限界説」とよばれる、転職市場での年齢上限が意識されていましたが、最近は40代の多くの方、50代であっても転職に成功する方が少なくありません。
しかし、転職を考える全ての40~50代がスムーズに転職できるかといわれると、そういうわけではありません。
中には、
「中々転職が決まらないから、もう諦めようかな」
と考えてしまう人もいます。
ただ、転職に対してネガティブな気持ちを持ってしまっている40~50代の方には、あきらめる前に試しほしいことがいくつかあります。
では、一体どんなことを試せばいいのかということを、この記事で詳しく見ていきましょう。
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前提知識として、40~50代の転職は、20代や30代の転職と比べると難易度が上がりやすいです。
転職市場の最大のボリュームゾーンは30代前半であり、採用企業、エージェントの目はその世代に向けられがちです。
40代以上の採用は管理職クラスの人員補充がメインで、どうしても後回しになりがちです。
2019年上半期に、大手転職情報サイト doda(デューダ)で行われた調査結果によると、2019年の1月~6月の間に転職が成功した年齢の平均は31.7歳という結果になりました。
35歳転職年齢限界説は本当?職種に応じた年齢平均・年齢制限を知ろう – ルートテック
まずはその理由について、詳しく見ていきましょう。
40~50代から転職を考えている人の殆どは、管理職を目指しています。
しかし、このような上のポストには限りがあります。
管理職などのポジションを希望する場合、会社側も然るべき能力を強く求めます。
ポストに空きがなかったり、ポストに見合った経歴や能力がないと判断されてしまったりした場合は、転職が中々決まらなくなってしまうのです。
冒頭でも解説したように、40~50代の場合は、20代や30代と比べると転職の難易度が上がります。
なぜなら、会社側も年齢的な問題で慎重になるからです。
もちろん、40~50代だったとしても、マネジメントスキルや専門的なスキルなど、突出したスキルや知識があれば、積極的に採用してもらえるでしょう。
そうでない場合、
「40~50代を採用するなら、将来性のある20代や30代を採用したいな」
と判断されてしまい、採用を見送られてしまうことがあるのです。
次に、40~50代からの転職がなかなか決まらない人の特徴について、詳しく解説していきます。
まずは転職の目的がはっきりしていない人です。
転職の目的がはっきりしないまま活動を始めてしまうと、
「とりあえず内定が欲しい」
「とにかく応募してみよう」
という考えになってしまい、企業のニーズとのミスマッチが起こってしまうのです。
次は、スキルや経験の棚卸ができていない人です。
40~50代に限らず、転職をする場合は、
などを徹底的に棚卸して、アピールポイントを明確にする必要があるのです。
これができないと、面接官の印象に残るアピールをすることができず、「40代」「50代」という年齢だけが印象に残ってしまうことになり、不採用につながってしまいます。
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先ほども少し解説しましたが、自分に合っていない企業に応募してしまう人も、転職に失敗しやすいです。
その理由は、企業とのミスマッチが起こってしまうからです。
そのため、
「自分のキャリアや知識を生かせる職場か?」
「企業のニーズに応えられるスキルを持っているか?」
ということを考えて、自分に合った会社を探すことが大切になってきます。
では、40~50代からの転職を成功させるためには、一体どのようなことを考えておくべきなのでしょうか。
転職というのは、そもそも時間がかかるものです。
もちろん、様々な要因が重なって、一瞬で転職が決まることもありますが、これはかなり珍しいケースです。
転職市場でもっとも売手である30代であっても、場合によっては半年以上の時間がかかってしまうこともあります。
「40~50代だからこんなに時間がかかるんだ」
と考える必要はありません。
そもそも困難なことをやり遂げるのに、時間がかかるのは当然です。
転職を成功させるためには、とにかく諦めないことが大切なのです。
転職のゴールを決めてから行動を起こすことも大切です。
もっと言えば、転職後にどうなりたいのか、達成したいことは何なのかということがはっきりしていないと、失敗してしまう可能性が高くなるのです。
年齢により焦りを感じて、何も考えずに行動するのではなく、まずは転職をする目的やゴールを明確に定めることをおすすめします。
40~50代からの転職を成功させるためには、自分のライフスタイルに合った会社を探すということも大切です。
年齢を重ねてきた事で、退職・その後のセカンドライフの予想はつきやすくなっているはずです。
これまでのような収入・肩書が必要ないと判断できる方も少なくないはずです。
実際に、希望年収を下げる、肩書を外す、契約社員ステータスを受け入れる、といった対応で30代のライバル候補者を出し抜いて採用通知を勝ち取る40~50代も少なくありません。
自分のライフスタイルに合わせて希望条件を見直せるのを強みに変えられる可能性があるのです。
そして、年齢が高くなるほど残された時間は貴重で、プライベートと仕事のバランスをとることが今まで以上に必要になります。
厳しい条件を潜り抜けて採用にたどり着いた会社で長く働くためにも、希望するライフスタイルを明確にイメージしておくことは重要です。
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転職を考えている人の中には、転職エージェントを活用している人が殆どのはずです。
登録は無料ですので、厳しい条件を考えると可能な限り登録を行って、40~50代のあなたを評価してくれるコンサルタントを見つける努力が必要です。
ただ、活用するエージェントをしっかりと見極めないと、効率的に転職活動ができなくなってしまうこともあるのです。
中には、相性の悪い転職エージェントを使い続けてしまう人もいるのですが、これをやってしまうと、
という事態に陥ってしまう可能性があります。
そのため、
というような工夫をしていきましょう。
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40代からの転職というのは、現役時代の最後の転職になるかもしれません。
安易な考えで決めてしまうと、そこから定年を迎えるまでずっと我慢しながら働く羽目になってしまうのです。
そのため、これから転職をしたいと考えている40代の方は、今回紹介したことをしっかりと頭に入れて、慎重に転職活動を行っていくようにしましょう。
40代~50代の転職活動はどんな方にとっても大変です。
「面接に呼ばれない」「エージェントから連絡がなくなる」「採用見送りの通知ばかり受け取る」・・転職活動を辞めたくなる理由は沢山あります。
しかし、あと一歩の努力、もう少しの粘りを発揮できずに、すぐ先にあるかもしれない成功にたどり着かなかった方も多くいるはずです。
転職活動を始めた理由・目的を見つめ直して、成功するまで努力を続けることが大切です。