最近、株式相場が急上昇しており、多くの投資家が大きな利益を出しているというニュースをよく耳にします。
日経平均株価は、2020年の3月に16,000円台まで下落しましたが、2021年2月現在30,000円台で推移しています。
株価の上昇の恩恵を受けて多くの投資家は利益を出していることでしょう。
しかし、いくら株価や為替相場が回復してもある程度の投資資金がなければ大きな利益を取ることは難しいです。
当然ですが、投資資金が少なければ受け取ることができる利益も小さくなってしまいます。
結局は投資資金が大きい富裕層だけが大きな利益を得ていると思われている方も多いでしょう。
しかし、実はそんな事はありません。投資商品の中にはレバレッジという仕組みがあり、このレバレッジをうまく使えば投資資金が少なくても大きな利益を出すことができるからです。
「レバレッジ?なにそれ?」という方もいらっしゃいますよね?
投資資金が少なくても大きな利益が出せることに興味がある方も多いはずです。
そこで今回は、レバレッジ投資の魅力や怖さについて説明をします。
わかりやすく説明をしますのでぜひ最後まで読んでください。
レバレッジとは、てこの原理のことで小さな力で大きな力を動かすことができる仕組みです。
投資でいうレバレッジとは、小さな投資資金で大きな投資資金で運用できることを指します。
代表的なレバレッジを使うことができる金融商品は、FXですが、FXの場合、国内FX業者を利用すると最大25倍までレバレッジをかけることができます。
例えば、10万円の投資資金で1ドル100円で米ドルを購入し、1ドル101円で売却した場合を例にして、レバレッジを使わないケースとレバレッジ25倍を使ったケースについて見ていきましょう。
レバレッジなし
10万円÷100円=1000ドル
1000ドル× 101円= 10万1000円
レバレッジ25倍
10万円× 25 = 250万円
250万円÷ 100円= 2万5000ドル
2万5000ドル× 101円= 252万5000円
となります。10万円の投資に対し、レバレッジを使わない場合の利益は1000円ですが、レバレッジを使った場合の利益はなんと2万5000円になります。
10万円の投資金額でわずか1円しか為替相場が動かなくても大きな利益を出せることがわかりますね。
レバレッジを使えば、運用利益率は、1年間を要した場合には年率25%、3か月ならば年率100%にもなります。
レバレッジを使うことができる主な金融商品は以下のようなものになります。
投資商品の中でポピュラーである株式投資や不動産投資でもレバレッジを使うことができるのです。
では、株式投資や不動産投資のレバレッジとは一体どのようなものなのでしょうか?
不動産投資は、手元資金だけで行うのではなく銀行からお金を借りて不動産投資を行うのが一般的です。
手元資金よりも高い物件を、銀行から借金をすることによって購入することができますので、ある意味これもレバレッジになります。
頭金2割で自宅購入する場合は「5倍のレバレッジ投資」を行っている事になります。
関連記事:自宅購入は日本の税制で最も恵まれた投資対象!『借り過ぎリスクは慎重に判断』
株式投資では信用取引という取引手法があります。
信用取引とは、証券会社からお金を借りて株式取引を行うことです。
信用取引は最大手元資金の約3.3倍まで株式投資を行うことができますので、これも立派なレバレッジ投資になります。
では、このレバレッジ投資ですがどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか?
レバレッジには多くのメリットがありますが、主なメリットは2つに集約されます。
レバレッジのメリットについてわかりやすく説明します。
先ほどから何度か説明をしていますが、レバレッジの最大のメリットは投資資金が少なくても大きな利益を狙えることでしょう。
レバレッジを使って、億り人と呼ばれる1億円以上の利益を上げている投資家はたくさんいます。
億り人の中には、初期投資資金30万円程度の方もたくさんいますので、いかにレバレッジの力が大きいかわかりますね。
レバレッジをうまく活用することができれば、大きな利益を得る事は決して夢物語では無いのです。
レバレッジは手元資金の◯倍の取引をすることができるため、効率の良いトレードをすることができます。
具体的にはどういうことかというと、例えば投資資金が100万円ある場合、レバレッジ25倍を使えば4万円で100万円の投資をすることができます。
レバレッジを使うことによって残りのお金を違う投資に回すことも可能になりますし、投資に回さずに手元に置いておくこともできるなどの選択肢が広がりますよね。
このようにレバレッジを使うことによって、他の投資にお金を回すことができる資金効率の良いトレードが可能になります。
身近な例では、自宅購入時に自己資金を全額は投入せずに、一部は住宅ローンを利用し、自己資金の一部は手元資金または資産運用に回すことを検討すると思います。
様々なメリットがあるレバレッジですが、当然ですがデメリットもあります。レバレッジの主なデメリットは2つです。
レバレッジのデメリットについてわかりやすく説明をしますのでぜひ参考にしてくださいね
レバレッジは、小さな資金でも大きな利益を出すことができる非常に魅力的な仕組みではありますが、逆にいうと短期間で大きな損失を被ってしまう可能性がある仕組みになります。
投資資金対比高いレバレッジをかけすぎると、あっという間に資金がなくなってしまう可能性がありますのでレバレッジを使う際は注意するようにしてください。
レバレッジを使うことによって最悪の場合借金をしてしまう可能性があります。
FXを例に説明します。
FXの場合、ロスカットという一定ラインまでお金が減ると強制的に決済される仕組みがあります。
このロスカットがあるので、投資家のお金は一定割合守られることになります。
しかし、相場が急変動すると、ロスカットラインより遥か下で強制決済されてしまうことがあるのです。
最悪の場合、入金したお金以上の損失が出てしまう事があります。つまり借金をしてしまうことです。
実際に、2015年に起きたスイスフランショックや2018年に起きたフラッシュクラッシュなど相場が急激に動いた時には借金を負ってしまう投資家が続出しました。
当然ですが、借金は返さなければいけません。
高いレバレッジをかけて大きな借金をしてしまうと、人生そのものを狂わしてしまうことになりますので注意してください。
関連記事:ビットコインの最大税率は55%!雑所得となる投資に注意
レバレッジはうまく使いこなせば、お金を大きく増やすことができる魅力的なものですが、大きな損失を被ってしまう可能性がある仕組みでもあります。
このレバレッジ投資で勝つためには何よりも資金管理をしっかり行うことが重要です。
レバレッジを使って大きな損失を被ってしまうと、すぐにその負けを取り戻したいと思うためより大きな金額で投資をする方はたくさんいます。
投資家の中には消費者金融などで借金をしてまで投資に回す方もたくさんいるのです。
このような状態になってしまうとまず勝つことができません。どんな状況になっても冷静に資金管理をすることができなければ、レバレッジは使うべきではないでしょう。
今回は、レバレッジについて説明をしました。インターネットや書籍を見るとレバレッジについてたくさんの情報を得ることができます。
レバレッジは確かに魅力的な仕組みではありますが、しっかり使いこなすことができないと投資家の人生そのものを狂わせてしまうとても危険なものです。
インターネットや書籍に載っている甘い言葉に惑わされることなくレバレッジの本質についてしっかり理解するようにしましょう。
今回の記事がレバレッジについての理解を深める第一歩になっていただければ幸いです。
ところで、「投資と投機の違いは何でしょうか?」私は次のように考えます。
「投資」は、「資産」に資金を投じること。「資産」には収益を生む源泉がある。例えば、株式(配当、株価上昇を生む)・債券(利子を生む)・不動産(家賃を生む)、がイメージされます。
一方、「投機」は、機会(タイミング)に資金を投じること。安く買って、高く売り利益を出す。言い換えれば、安く買う人がいることは、対極に安く売ってしまった人がいて、同様に、高く売った人がいることは、高く買ってしまった人がいること。為替がイメージ出来ますね。「ゼロサム」の世界です。一方の利益が他方の損失です。
プラスマイナスゼロの世界です。
長期の資産運用で失敗しないためには、「投資」を意識することが重要です。そして、利益幅をあげたければ、資産種類を選ぶこと、勉強すること。。一方、短期的な投機的売買も機会とリスク規模によっては、悪いわけではありません。
レバレッジをいずれの運用で活用するか。「投資」と「投機」の根本的な違いを忘れず、自分のお金の持ち方、使い方を考え続けて長期の資産形成に動いてみませんか。
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