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面接官に気持ちよく話してもらう方法~『好感度の高い候補者』の特徴~

40代の転職では、能力やスキルとともに本人の社会性も問われます。

双方にとって有意義な面接時間にすることを、面接官に任せてばかりはいられません。

質問に答えるだけでなく、能動的に会話の流れを作るというスタンスも大事です。

面接官に気持ちよく話してもらうことができれば、好印象とともに確かな情報収集が可能になります。

ここでは、心理学的要素を基にした、「自分の見せ方」「会話のテクニックやコツ」をご紹介します。

 

面接官を不快にさせないことが大前提

面接官に気持ちよく話してもらうには、まず、面接官を不快にさせないことが大切です。

「メラビアンの法則」をご存知の方は多いかと思います。

1971年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱しました。

会話の中のやりとりでは、単純に言葉(7%)だけでなく、聴覚・視覚(合計93%)情報を使っているという概念です。

「人は見た目が9割」と言われる根拠とされていますが、実際のメラビアンの行った研究は「好意・反感などの感情を表すコミュニケーションにおいて、話し手が矛盾するメッセージを送った場合に受け手は視覚と聴覚という非言語情報を重視する」と示しているにすぎません。

「見た目が全て」は拡大解釈としても、メッセージの内容と表情や声の調子が一致しないと聞き手の受け取り方に大きな影響を与えるというのは興味深い覚えておきたい事実です。

面接に臨む際に、身だしなみ・雰囲気で面接官を悪い印象を与えているようでは、コミュニケーション以前にあなたの評価は高くないでしょう。

会話以前の要素に気を配るのを忘れてはいけません。
 

身だしなみ

恋人に会うときは、誰もが身だしなみを気にするものではないでしょうか。

同じように、面接官にも身だしなみを整えて会いましょう。

心理学で「ハロー効果」と言われていますが、人は見た目で感情が動いてしまうものです。

「自分が持っているイメージは他人が勝手にイメージしているもの」であり、「人からの言葉を聞く中でいつの間にかそのイメージ通りの人間になってしまう」ことが社会学的に良く知らています。

見た目を変えていくことで、他人の評価が変わり、その影響が追い風となって自分に自信がもて、当初の目的を達成することが可能となります。

面接官の初対面のイメージを良くすることで、面接中のあなたの発言や振る舞いが面接官にポジティブなものにうつる可能性が高まるのは想像に難くありません。

また、不快にさせないためであると同時に、相手への敬意を示す意味でも大切なことです。
 

雰囲気・表情・聞く姿勢

面接官に会った瞬間から、コミュニケーションは始まっています。

明るい表情や声で面接に臨みましょう。

たとえ、面接官が自分より若かったとしても、横柄になることなく、相手を受け入れる姿勢を見せて、話しやすい雰囲気を作り出すことが大切です。
 

わかりやすい伝達

話がわかりにくいと、聞き手である面接官は不快感を覚えます。

候補者のことを知りたいと思っているのに、話が長過ぎたり、要点がわかりにくかったりすると、理解するまでの負荷が上がるのも一因です。

面接のは自己PRの場です。色々と話すネタも準備している事でしょう。しかし、あれもこれもと盛り込んで長々と話すのは大変な逆効果です。

面接官は受験者の回答が15秒を超えると集中力が低下するとも言われています。

回答も説明も、「短め」を心がけ、面接官を退屈させないコミュニケーションのスタイルが必要です。
 

会話のキャッチボールで進める

短く回答する事でぶっきらぼうな印象を与えては逆効果です。

面接はコミュニケーションの場であり、独壇場でないことを意識すれば解決策は明らかです。

面接官との言葉のキャッチボールを意識しましょう。

あらかじめ考えておいた回答もあると思いますが、「その日」の面接官との会話の流れやペースに合わせてアレンジするのが適切です。

会話のキャッチボールができる能力は、世代の違う部下をまとめる能力を期待される年齢の候補者であればよりシビアに評価され、大変に重要です。

自分のことを話すのはアピールにならない

面接はコミュニケーション

とくに多くの経験を積み、実績の規模も大きくなるミドル層は、面接でアピールしたいことがたくさんあると思います。

しかし、経験や実績だけがアピール要素ではありませんし、それらだけのアピールでは、かえってマイナスになる可能性があるので気をつけましょう。
 

面接はビジネスコミュニケーションの場

面接では、面接官からの質問に回答しますが、それ以前にビジネスコミュニケーションの場であるという認識が必要です。

一問一答の口頭テストのように捉えていれば、良好なコミュニケーションは成り立たないでしょう。

コミュニケーションとは

多くの経験や実績を、わかりやすく魅力的に話す」ことも、コミュニケーションの一部分です。

しかし、コミュニケーションの要素は、「発信」だけではありません。

相手のことを聞き、理解するという「受信」、その受信を新たな自分の発信に反映させるという「発展・深堀り」も含まれるのです。
 

相手の気分を良くするコミュニケーション

相手(面接官)の気分を良くなるのは、面接官にとって必要な情報が得られるときです。

さらに効果があるのは、面接官が話す頻度と長さを多くすることです。

自分の発信を短くすれば、相手の発信の回数や長さは自ずと増えます。

面接では、候補者側にも質問をする権利があります。

「どんな質問をすれば、気持ちよく答えられるか」「どのような質問が嬉しいか」を考えてその権利を有効に使いましょう。

ミドル層の転職で重視したいアピールポイント

ミドル層になると、業務遂行の要素に「マネジメント」が含まれてきます。

マネジメントの最重要スキルは、コミュニケーションスキルです。

コミュニケーション能力が「面接の場」で測られることを忘れないでください。

そのために「発信」を少なく、「受信」と「発展」を意識しましょう。

面接官に気持ちよく話してもらうコツ6つ

面接官に気持ち良く話してもらうコツ

では、面接官に気持ちよく話してもらうために、実際の会話の中でどのようなことを意識すればいいか、6つのポイントに分けてテクニックやコツを説明します。

返答は要点を端的に伝える

面接ではいろいろな質問を受けますが、その一つ一つに対する答えを短くし、要点だけを伝えるように心がけてみてください。

一文か二文で収まるくらいにしましょう。

ただし、ぞんざいに聞こえないように声や表情で補完することは忘れないようにしてください。

短い回答であれば、集中力が保てる長さなので聞いていて疲れません。

そうすると、面接官はさらに聞きたい部分を「自分の意思」で追加質問できるのです。

思い通りの質疑応答ができている(できた)と思ってもらえるでしょう。
 

面接官の質問の意図を確実に把握して返答する

一つ一つの質問に対して、何が聞かれているのかをきちんとわかっていないと、ずれた回答を返してしまう可能性があります。

質問の意図が掴めないのであれば、「〇〇についてですか?」「〇〇ということでしょうか?」と確認しましょう。

聞く姿勢を示す有効策です。

いちいち聞いては不快にさせるのでは?と心配になる人もいるかもしれません。

しかし、実のところ、このような質問で面接官が感じるのは、「きちんと聞いている」「質問に積極的に答えようとしている」ということなのです。
 

面接官の話の最中は、適度な相づちを入れる

面接官が話をしているときは、言葉や表情、頷きやアイコンタクトを使って適度に相づちを入れましょう。

聞いてくれていると感じて心地よく話す(話し続ける)ことができます。多く話してもらうほど、面接官の気分を上げる話につながるキーワードが多く手に入るはずです。

そのキーワードをもとに、応答したり、質問したりしていけば、さらに面接官の話を促すことができます。

繰り返しますが、話す回数が多く時間が長いほど、人は気分が良くなり、会話(面接)に満足感を得やすいのです。

面接官の話を要約して言い換えて確認する

短い言葉であれば、面接官の言葉をオウム返しするという方法も効果的です。

しかし、説明となるとオウム返しでは不自然です。

面接官の話を要約して言い換えて返すと、きちんと聞き理解しているということが自然に強調されます。

確認としても使えます。

コミュニケーション能力をその場の実践でアピールできるでしょう。

このテクニックは難易度が高いですが、企業や面接官に対する共感を伝えることにも効力を発揮します。

きちんと聞いて理解していなければ、共感もあり得ないからです。
 

深堀りして聞いてみる

面接官の話に対して、理由やその後の展開などを聞くようにすると興味度の高さを示すことができます。

有効な深堀りのためには、事前に企業や業務についての情報収集を徹底的にやっておくことをおすすめします。

きっと面接官の気分を良くし、自分の情報収集にも役立つ質問が見つけられるようになるはずです。

深堀りした質問が難しいと感じられる人は、日頃からものごとに対して、なぜそうなったのか?なぜそう言えるのか?と自問自答する癖をつけるといいトレーニングになります。

 

面接官が聞かれて嬉しい質問をする

候補者の立場で考えても「聞いてほしい質問」と「聞かれたくない質問」がありませんか?面接官も同じです。

面接官にとって「聞かれて嬉しい質問」をすることも、気分よく話してもらうためのポイントです。

企業がもっとも注力している施策や制度、好調な事業、を聞くのは構いませんが、「ホームページを見れば分かるような質問」をするようでは準備不足と考えられても仕方ありません。

また、「就業意欲を疑われる」ような、残業・福利厚生・労働環境なども「面接官」でなく後からエージェントを経由して人事部に確認ができますので、面接の場で聞くのは適切ではありません。

面接では面接官に良い印象を与えるのが最優先ですので、こちらから「就業意欲を疑われる」質問をする理由はありません。

面接官自身の得意分野や会社の中での成功体験などを深堀りして聞く質問ができれば、面接官は気分よく話してくれるでしょう。

気持ちよく話してもらい目的達成

面接官に話してもらうことを重視すると、自分の伝えたいことが十分に伝わらないのでは?と心配になる人もいるかもしれません。

しかし、あなたのゴールが、「採用通知をもらう」ことであれば、面接官に好印象を与え、「採用したい」「一緒に働きたい」と思ってもらうことが先決です。

面接官の話には「面接官が聞きたいこと(質問)」もしっかり入ってくるので、心配は要りません。

こちらが余計なことを話して時間を無駄にしたり、面接官を不快にさせたりするリスクも減ります。

多く話してもらうほど、あなたの企業選択や入社検討に必要な情報が手に入れることも可能です。

自分から一方通行で話さずとも、効率的かつ十分に目的を満たせるはずです。

まとめ

面接官に話してもらって目的は達成

面接で大切なことは、常識的な「礼儀」を見せるために身だしなみを整え、マナーを守るのは大前提です。

その上で、事前の情報収集をしっかり行った上で、面接官の目線を考慮した面接を進めることが重要です。

面接中は会話の中から返答や質問を抽出して、キャッチボールを成り立たせていきましょう。

自分で一方的に考えたアピールは面接官の想定内のことが多く、長すぎるアピールは面接官を疲弊させます。

面接官に気分を上げてもらい、コミュニケーション能力を印象づける意味でも、「質問に答える」だけでなく、「耳を傾けて質問する」ことを意識してみてください。

面接では「自分の売りこみ・アピール」が必要です。

しかし、一方的なコミュニケーションではかえって伝わりません。

「会話のキャッチボール」を心がけましょう。

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この記事を書いた人
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