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40代で転職は地獄の入口?しっかり生存戦略を立てた上で戦おう

日常生活の中で、悩みや不安は尽きないものです。

一見明るい雰囲気を醸し出している人でも、よくよく話を聞いてみると、親の介護や持病の問題など深刻な悩みを抱えていたり、人生をすぐにでも巻き戻したいと後悔していたりするケースは珍しくありません。

内閣府が行った「令和元年度 国民生活に関する世論調査 」によると、日常生活において悩みや不安を感じている人の割合は63.2%となっており、40代・50代はともに約68%の人が悩み・不安を感じていることが分かっています。

また、具体的な悩み・不安の内容としては、「老後の生活設計について」が56.7%、「自分の健康について」が54.2%、さらに「家族の健康について」が42.4%、「今後の収入や資産の見通しについて」が42.1%となっています。

中には、収入や老後の生活を考えて、転職を検討する40代も多いと思います。

しかし、何の準備もせずに退職し、新たに転職活動を始めてしまうと、地獄の日々を味わうことになるかもしれません。

転職市場において、転職の可能性を高めるファクターはいくつかありますが、大きなウェイトを占めるのは「若さ」です。

40代より30代、30代より20代の方が、転職に至る可能性は高いというのが現実です。

そのような状況で、40代の自分の実力を認めてもらうためには、幾度かの失敗を想定しつつ確固たる生存戦略を立てて転職に臨むことが求められます。

この記事では、40代を迎えた人が準備しておきたい「地獄に迷い込まないための転職における生存戦略」についてご紹介します。
 

40代の転職が「地獄への入口」につながっている理由

各社求人サイトの求人情報を見る限り、転職において年齢が重視されないケースは増えてきているものの、採用基準から年齢を省いて考えることは多くの企業にとって現実的ではありません。

同じ未経験者を雇うなら、伸びしろの大きそうな20代に期待したくなるのは、冷静に考えれば人事担当者でなくてもイメージできる話です。

また、仮に転職が成功したとしても、新しい職場で自分の思った通りの環境で働けなくなる可能性があります。

以下に、40代が転職で覚悟しなければならない「地獄」について解説します。

転職先で定年まで働けずクビを切られるかもしれない

年齢を問わず、自分の将来や国の未来など、不確定な要素について漠然とした不安を持つこと自体は自然なことです。

精神医学において、不安は「対象のない恐れの感情」と定義されており、対象がない分だけ、不安を解消することは容易ではありません。

ただ、日系企業を中心に、日本では定年制度の恩恵を受けてきた世代が多く、そのため長年多くの人が共通の将来像をイメージできていました。

漠然とした不安だけでなく、漠然とした安心もまた、日本社会には存在していたのです。

現代では大企業のトヨタ自動車でさえ終身雇用にネガティブな意見を述べており 、定年退職は誰にとっても確実な未来ではなくなりつつあります。

もちろん、この傾向は他の会社にも言えることで、現在勤めている会社が絶対の存在ではなくなった場合、会社員は「ある日突然会社から追い出されてしまうリスク」も考慮して、自分の将来を想定しなければなりません。

転職先が、転職した時点では安定した職場に思えていても、ある日突然の事態が生じて倒産の憂き目に遭う可能性はゼロではありません。

自分が重大な失敗をおかしてしまい、会社に居場所がなくなって退職してしまうリスクも、現職に比べれば確率は高くなるかもしれません。

日本社会全体が変容し続けている中、将来についての不安と向き合うことは、もはや誰もが避けられない時代と言っても過言ではありません。

今がいくら充実していたとしても、明日どうなるか分からないという点において、すべての人のそばに地獄の入口が待ち受けているのです。

人間関係を構築する難易度は高くなる

社風にもよりますが、中途採用者が新たな職場で人間関係の構築を行うのは、前職以前よりもハードルが高くなりがちです。

業界によっては、現在40代の自分よりも若い社員が上司になることも珍しくなく、そのギャップに順応できるかどうかが問われることでしょう。

また、自分より年上の同僚と話すことも想定して、コミュニケーションの取り方について工夫しなければなりません。

極端な話、今までの人間関係をリセットして、一から新たな関係性を築く努力が求められます。

仮に、前職でマネジメントに携わっていた経験がある人なら、自分がマネジメントされる側になりますから、そこで「上司の目線から使いやすい部下」に徹することができるかどうかが問われます。

人格者が上司であれば、部下として真摯に働こうという気持ちになるかもしれませんが、すべての上司が自分にとってふさわしく感じられるとは限りません。

嫌な上司・同僚・部下との巡り合わせになってしまったとしても、そこから先の人生で方向転換を行うのは、年齢を重ねるにつれて難しくなっていきます。

そのような環境で、何とか定年まで働こうと思うなら、社内で過ごす時間を苦痛とともに過ごす覚悟が求められます。

そして、40代以降になると、病気や体調不良に見舞われるリスクも考慮しながら仕事と向き合わなければなりません。
ひとたび調子を崩せば、そこから体調を回復させるのは難しくなります。

生活のすべてを会社に依存するような生き方をしていると、体調不良にともない戦力外通告を受けることで、将来的に地獄を見るかもしれません。

新しい職場では、浅過ぎず深過ぎない、腹八分の人間関係の構築が求められます。
 

周囲からの評価を期待することはできない

転職市場における40代への期待感として、基本的に「プロフェッショナル」であることが求められます。

期待されているレベルの結果を出すことは当たり前という目で見られますから、高い評価を得るためには、相応の成果を出さなければなりません。

また、評価を得られたからといって、それがすぐさま出世・年収アップに届くとは限りません。

経験者として重大な仕事は任されるかもしれませんが、すぐさま昇給・昇格につながらない可能性があることは、事前に把握しておいた方が賢明です。

新しい仕事を覚えるスピードも、20代・30代の頃に比べれば衰えているはずですから、それでも仕事に向き合えるかどうかが問われます。

現職以前の職場では、他のスタッフに気軽に頼れていたことが、新しい職場ではできなくなってしまうおそれがあるのです。

もちろん、それを踏まえた上で、新しい環境で自分を試したいと考えるなら、それはそれで一つの人生です。

しかし、目先の収入増に魅力を感じて行動した結果、後々になって取り返しのつかない事態に陥ることは避けたいところです。

40代で新人になる覚悟というのは、非常に重いものです。

周囲からの評価を求めず、失敗に腐らず、淡々と仕事ができるメンタリティがない人にとって、新しい環境は地獄と呼ぶにふさわしい環境でしょう。

転職しなかったとしても、地獄はすぐそばにあるかもしれない

転職先が自分にマッチしないリスクは、どんな職場を検討しても避けられないものですが、それが杞憂に終わる可能性も十分あります。

現段階で客観的に見て仕事がうまくいっていて、家庭内にもとりあえず大きな問題がないという状況なら、あまり不安事を抱え過ぎない方が健康的に過ごせるかもしれません。

ただ、不安というのは、人生という岐路だらけの道を包み込む得体の知れない霧のようなものであり、時間が経過するにつれて霧が晴れてくると、自分が到着したかった地点から大きく離れていたり、同じところをグルグルと回っていたりすることに気付く場合も多いものです。

不満を感じて来た道を戻ろうとした時、橋がすでに壊されていたり、通路がふさがれていたりするケースに遭遇すると、多くの人が「もう後戻りはできない」と気付きます。

転職を複数回検討しつつも決定打に欠け、結果的に現職で定年を迎えることを目標にしたとしても、40代以降の働き方にはそれまでと大きく異なる点がいくつか存在します。

以下のようなケースの対応を誤ると、あっという間に地獄へと向かうことになるかもしれません。

肩書が失われる

40代で役職に就いている人も、50代からは、会社を離れる定年だけでなく、自分が現在就いている役職を離れる「役職定年」についても考慮しなければなりません。

事業規模の大きな企業で役職者として働いている人ほど、役職定年を迎えると自分自身の価値が揺らいでしまうような気持ちになり、自信が持てなくなってしまう傾向にあります。

もちろん、人間の価値は仕事や収入だけがすべてではなく、人格や人間関係なども含めた総合的な観点から評価すべきところではあります。

しかし、人生の時間の大半を仕事に振ってきた人にとっては、肩書を失うことが自分の拠り所を失う結果となり、その時初めて「会社の外で通用するキャリアを積んでいない」事実に愕然としてしまうのです。

役職を外されれば、当然ながら過去に自分の部下だった人間が上司となるわけですから、部下との十分な信頼関係を築いていなかった場合は閑職に回される可能性もあります。

得てして上司は部下の本心を知りにくいものですから、ショックのあまり「裏切られた」と感じてしまい、定年までの残り時間を恨みとともに過ごす地獄を味わうかもしれません。

肩書を失うことは、役職者に「会社に自分の居場所がない」と感じさせるには十分な、非常にインパクトのある出来事だと言えるでしょう。

 
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年収が減少する

役職定年制が導入されている企業であれば、役職者は概ね60代を迎える3~5年前の段階から年収が減少します。

比較的役職定年が早い企業なら、55歳の段階で年収が3割ほど減少することを想定しておきたいところです。

60代になると、今度は再雇用といった形で会社での勤務が始まります。

すると、50代前半では年収1,000万円だった人が、60代で新卒程度の年収・300~400万円にまで戻ってしまうことも珍しくありません。

当然、年収が減少すればモチベーションにも影響しますから、仕事に対する熱意も失われることは容易に想像できます。

会社への貢献度が強く役職が高い人ほど、役職定年によってモチベーションダウンにつながりやすいという点は、50代を迎える前に押さえておきたいファクターの一つです。

仕事自体の満足度は変わらなかったとしても、年収減は生活の問題に直結します。

40代のうちに貯蓄や投資に目を向ける・無駄遣いを減らすなど、未来を見据えて資産形成を意識する必要があるでしょう。

いきなり毎月の生活費を引き締めるのは、誰でも難しいものです。

家族でよく話し合い、どのような形で必要なお金を確保すべきなのか方針を固めておかなければ、50代を迎えてから地獄を味わうかもしれません。

 
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日々の業務・生活に忙殺され決断が遅れる

40代と50代とでは、肩書や給与だけでなく、日々のスケジュールにも落差が生じます。

役職に就いている時期であれば、仕事での忙しさ・責任の重さは相応のものとなりますが、55歳を迎えた後は次第に身軽になっていくのが一般的です。

ただ、身軽になったからといって、いきなり55歳から新しいことを始めるのは、決してかんたんなことではありません。

50代前半の時点では、落ち着いてから今後のことをゆっくり考えようと思っていたとしても、いざ50代後半を迎えて身辺が落ち着くと、新たに何を・どう進めていけばよいのか分からず、途方に暮れてしまうことも十分あり得る話なのです。

結果として、不本意ながらも会社に留まらざるを得ない状況に置かれた場合、それまでの人生を大いに後悔することでしょう。

比較的チャンスに恵まれている40代のうちに、忙しい時間の合間を縫って、どれだけ自分のために行動できるかが、50代以降の充実した生き方につながります。

職場によっては、役職定年を迎えた後も仕事の内容は変わらないケースもあります。

収入が減少したのに同じ仕事を続けるのに抵抗感を覚える人も、決して少なくないはずです。

不本意な事態に遭遇した際、状況を覆すためには自助努力が不可欠です。

「この会社を離れたい」と思った時に、諸々の事由から離れられなくなってしまうと、さながら職場が生き地獄のように思えてくることでしょう。

 
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転職・残留のいずれを選ぶにせよ、地獄を避けたいなら生存戦略を立てる

転職や役職定年など、未来の不安の対象は正体をとらえることが難しく、対象が明確になるとそれは「恐怖」になります。

しかし、恐怖の対象を正しく理解すれば、なぜ自分が恐怖するのか原因が把握できます。

転職・残留にともなう不安を解消しようと考えるなら、自分が感じていることをできるだけ具体的に恐怖として把握し、恐怖するものの正体を理解する必要があります。

そのためには、頭と心をクリアにして、感情ではなく理性で、現状や将来の問題点をあぶり出すことが大切です。

以下に、地獄への片道切符をキャンセルするための方法について、心がけ次第でいつでも始められるものをいくつかご紹介します。

いずれもシンプルに感じられるかもしれませんが、一人で悶々と悩み続けているよりは、確実に前へ進んでいることを実感できるでしょう。

まずは心身ともに「健康」であることが第一

人間が欲するものは、つまるところ個人の意思により変わってきます。

三大欲求と呼ばれる食欲・睡眠欲・性欲の中でも、どれが一番強いのかは個人差があるものですし、時にはそれを上回る社会的欲求を持つ人もいます。

ただ、どのような欲求を満たすにせよ、わたしたちが健康であることが重要です。

胃が痛ければ食欲も生まれませんし、睡眠障害に悩まされていると疲れが取れず苦しみます。

メンタルが落ち込んでいると、異性にときめく余裕もなくなるでしょう。

寝不足・疲労困憊といった状態ではネガティブな感情が生まれやすく、結果として思考にも影響を及ぼします。

心身ともに健康な状態を維持することは、正常な思考を保つ意味で非常に重要です。

健康を維持するためには、以下の3つのことが有効です。

  • 定期的に運動をする
  • 自分の不調に気付く
  • 休むべき時に休む

運動のポジティブな効果については、複数の分野で研究結果が報告されています。

特に、有酸素運動に関しては、血糖値を下げたり脂肪を燃焼させたりする効果だけでなく、メンタルヘルスの面からも有効なことが分かっています。

また、普段と同じ生活を続けていると、次第に自分の心身の状態に対して鈍感になってしまいがちです。

寝不足のまま働くことに慣れてしまうと、やがて不調が当たり前になってしまい、それが異常な状況であると気付けなくなります。

何となく気持ちが落ち込んでいる・体調が思わしくないと感じたら、その段階で原因を把握して解消を試みるクセをつけることが大切です。

将来のことを考える際は、休養・運動を利用して不調を回復させた後で、思考する時間を設けましょう。

 
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生存戦略を幅広い観点から検討・設計する

冷静な思考ができる状態を作ったら、次は自分の未来における生存戦略を検討していきます。

40代から検討を開始する場合、現在働いている会社との関係だけでなく、幅広い観点から自分の可能性を模索することが大切です。

人生は、すべての人にとって共通する目的・価値基準があるわけではありませんし、すべての時期で順風満帆とは限りません。

現在は充実した日々を過ごせている人も、やがて会社の経営不振・プライベートの問題などから、転職を余儀なくされるケースも十分考えられるのです。

ただ、未来を正確に予測することは難しいものの、現状を紐解いて将来を大まかに推測することはできます。

ここまで書いてきた通り、50代後半になれば役職定年が待っていますし、60代を迎える頃には再雇用も検討しなければなりません。

身もふたもない言い方をすれば、近い将来、確実に自分のポストはなくなってしまうのです。

その状況を40代の時点で受け入れられるかどうか冷静に考えた時、おそらく多くの人は納得できないはずです。

よほど会社に感謝の気持ちがある人を除いては、新たなキャリアを模索することでしょう。

それなら、あえて会社を離れることを40代から想定しておき、その際に生まれる不安要素を恐怖として認識した後、あらかじめ恐怖を解消する対策を立てるのが前向きと言えます。

具体的には、年収・待遇・勤務地・労働期間など、自分が転職する際に気になる部分や不安な部分を洗い出す作業からスタートしていきます。

それらすべての条件が満たせるかどうかを確認してから、新たな転職先を選ぶのがベターです。

もちろん、転職を決めた段階で良い転職先が見つかるとも限りません。

そのような状況も想定して、起業・フリーランスとしての働き方も含め、自分に何ができるのかをスキル・経験ベースで把握しておけば、クラウドソーシングなどを使って、リスクの低い形で独立を検討することもできます。

雇用されている立場にいると、自分の可能性・能力のニーズについて客観的に把握する機会は限られています。

まずは、週末副業という形からでも構いませんから、自分が他の誰かの役に立てそうだと思ったことを、一通り試してみることをおすすめします。

これらのステップを踏むことで、少なくとも「仕事がない状態」への恐怖は、少しずつ薄らいでいくはずです。

できれば、家族や転職エージェントに相談したり、比較的浅いつながりの知人・友人に意見を求めたりすると、客観的な自分の評価が集めやすくなります。
 

 
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行動しないことのリスクを肌で感じる

健康維持や情報収集はできても、転職・独立を決断するのは荷が重いと感じる人は多いでしょう。

なにしろ、40代という時期から50代を見据えて転職・独立に向けた活動を行うというのは、現在勤めている会社に迷惑をかけるおそれがあるのはもちろんのこと、家族・身内にも早い段階で不安を与えることが明白だからです。

ただ、将来が不透明な状況下では、まったく行動しないこともまた大きなリスクとなります。

登山中、突然の吹雪でビバークした後、また天候が悪くなることを想定してその場所を離れなければ、やがて食料・水分不足で命を落としてしまうでしょう。

人生も同様で、将来の危機を恐れながら何もしないのは、ゆっくり自殺を試みているのと同じことです。

自分の未来を想像した時、問題・危機に対する準備不足があると自覚できているなら、少しずつ前向きに動いていくことが大切です。

とはいえ、いきなり大きな行動を起こせないのは、誰しも同じことです。

まずは「行動しなかったどうなるのか」を皮膚感覚でとらえて、転職・独立へのモチベーションを高めることから始めましょう。

理想的なのは、実際に50代を迎え、現況に後悔している人から話を聞くことです。

一口に「肩書を失ったことが辛い」と言っても、そのバックボーンにあるものは共通ではなく、人それぞれの苦しみがあるはずです。

ロシアの文豪トルストイは、小説『アンナ・カレーニナ』の冒頭で、家庭について「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである。」と書き出しています。

幸せのロールモデルは画一的なのに対して、悩みは人の数だけあるものですから、生の声を集めるのは将来を想像するのに役立ちます。

身近にそういった人がいない場合、スキルマーケットで相談を持ち掛けるのも一つの方法です。

著者は主に ココナラ で活動していますが、オンライン相談を行っている出品者は多いため、公開依頼機能 を使って、相談事を持ちかける形で意見を集めると効率的です。

 
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自分にとっての「地獄」が何であるかをイメージする

転職するにせよ、現職にとどまるにせよ、40代以降の人生には何らかの変化が確実にやって来ることは間違いありません。

人によっては、プライベートで大きな変化を経験することになるかもしれません。

そういった変化を受け入れつつ、新しい未来に向けて歩き出すためには、自分にとって望ましくない未来・地獄のような未来とはどういったものなのか、徹底的に考えてみるのも一手です。

「どんな未来が望ましいか」ではなく「どんな未来が望ましくないか」という観点から、人生で避けたいことをリストアップしていくのです。

50代以降にやって来る年収減がどうしても納得いかないということであれば、副業で不足分をカバーする・投資で一定の成果を得るなど、複数の選択肢があります。

肩書や周囲からの評価を失いたくないなら、ボランティアや事業を始めて代表になるなど、新しい肩書を得る方法も選べます。

定年後も元気に働きたいと思うなら、現職以外の分野で専門性を磨き、生涯現役を目指すのも素晴らしい目標です。

仕事以外のコミュニティで新しい人間関係が構築できれば、転職先の人間関係で行き詰まりを感じた時、相談に乗ってくれる人を見つけられるかもしれません。

考え方・とらえ方次第で、解決策はいくらでも生まれます。

40代のうちから想像の翼を広げる時間を作り、地獄から飛び立つ方法を考えましょう。

 

おわりに

何事も、準備を始めるのに遅すぎることはありません。

不安をそのままにして日々を過ごすよりも、その正体をできるだけ具体化して戦略を立てた方が、その後の人生を安心して過ごせるはずです。

40代での判断を誤ると、地獄はすぐそばにまで迫ってきます。

だからこそ、自分にとっての地獄を避けるため、新たな決断にともなう将来のイメージを明確に持っておくことが大切です。

 
あなたの価値は、あなた以外の人が良く知っています。
 
戦略設計に迷った時は、家族や上司・転職エージェントなど、他人の目を活用しましょう!
 

この記事を書いた人
オンラインスキルマーケット「Coconala(ココナラ)」にて各種ライティングに携わる。会員登録後半年で確定申告を検討するほど収入が増え、1年後には個人事業主として登録。経理職として幅広い業種への転職経験があり、人事系コラムの執筆も行っている。

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