ニューノーマルのサラリーマンの生き方指南

40代~50代こそ行動を起こすチャンス!リスクをおそれず殻を破ろう!

40代以降のキャリ方針(イメージ)

人生100年時代が次第に現実味を帯びる昨今では、長らく日本人が気にしてこなかった、新しいリスクへの備えが必要になります。

40代・50代のビジネスパーソンは、100歳を迎えるまで命が続くことに伴う「生き残るリスク」や、将来に向けて行動を起こせないまま体力・精神力が失われていく「動かないリスク」など、病気など問題とは異なる新たなリスクに対応できるよう準備を進めなければなりません。

また、40代・50代を迎えると、年齢を重ねることで新しい挑戦におっくうになってしまい、現在の年齢だからこそ挑戦できるチャンスをみすみす棒に振ってしまう傾向があります。

まとめると、リスクを取ることをおそれる姿勢そのものが、新しいリスクを生んでいるとも言えます。

もともと退職金制度がほとんど普及していない外資系企業を転々としてきた人材は、成果を出し続けられる限り現役で働けますから、転職も含め「動かないことがリスク」という考えに馴染んでいます。

終身雇用制が次第に崩れつつある日系企業の状況を鑑みても、年齢を言い訳にせず「自分の心の赴くままに動ける」人材になれるかどうかが、人生の充実度に大きく影響するものと推察されます。

そこで、この記事では、日本で働く40代・50代のビジネスパーソンに向けて、年齢を重ねてからやるべきこと・取り入れるべき考え方についてまとめました。

もうリスクを取るべき年齢ではないと考えているものの、現状維持に不満がある人は、ぜひ最後まで目を通して欲しいと思います。

 

人生100年時代において、40代・50代は単なる分岐点に過ぎない

人生100年時代において、40代・50代は単なる分岐点(イメージ)


人生100年時代において、40代・50代という年齢は、単純計算すると「人生の約50%」を消化した状況です。

つまり、良くも悪くもあと半分の人生が、自分の歩く道として続いていることになります。

数字にして考えると、意外に長い人生が待ち受けていることに驚くはずです。

多くの人は、自分の若かりし頃と現況とを比較して考えてしまうため、どうしても残りの人生をポジティブにとらえることが難しいかもしれません。

しかし、年齢を重ねる中で培ってきた経験や考え方は、そのまま残りの人生に応用できますから、ある意味では若い時分よりも圧倒的に有利な状況にあると言えます。

会社には定年というゴールが設けられていますが、人生のゴールは「自らの死」です。

命のロウソクの灯が消える時まで、人は生き続けなければなりません。

燦々(さんさん)と輝く灯となるか、今にも消え入りそうな灯となるかは、自分の人生との向き合い方次第なのです。

ロウソクの灯を絶やさず輝かせるためには、灯のもととなる「ロウ」が必要です。

20代の頃、ロウの正体は「若さ」や「生命力」だったかもしれませんが、40代・50代は、自らが人生で積み重ねてきたものを素材として、ロウを構成しなければなりません。

具体的には「職歴」・「投資」・「技能」・「人間関係」といったものが、命の灯を絶やさないための重要な材料となります。

これらが豊かであれば、灯の勢いは若い時分よりも強まりますが、乏しければその分だけ灯の勢いは弱まるでしょう。

人生は、過去を除けば今が一番若いものです。

年齢を言い訳にせず、今からできること・今後はやりたくないことをリストアップして、人生を豊かにする準備を始めましょう。
  

自分の殻を破るチャンスはいたるところにある

自分の殻を破るチャンスはいたるところにある(イメージ)


年齢を重ねていると、どうしても既存のやり方・流れにこだわってしまい、新しい考えを柔軟に取り込むことに苦手意識を感じてしまう人は一定数存在しています。

しかし、そのような状況を「自分の殻を破るチャンス」だと考え直すと、今まで以上に大きな実りを得られる可能性があります。

将棋の世界で数多くの実績を積み重ね、引退後は日本将棋連盟の専務理事として将棋界に新しい風を吹き込んだ米長邦雄氏は、49歳11か月という年齢で将棋界における最高峰のタイトル「名人」位を獲得しています。

この獲得記録は、2020年の名人戦終了時点で未だ破られておらず 、獲得の理由について米長氏は「若い20代の人たちと友達のように付き合えた研究会の成果」だと述べていました。

名人戦に挑戦する当時、米長氏は序盤の戦術に課題を抱えていて、その課題解消のために若手の研究会に参加します。
やがて、自宅でも若手を招いて研究会を行うようになり、その甲斐あって名人位を勝ち取ります。

上記のエピソードから学べることは、自分の中にはない「新しい発想」を取り入れることの大切さです。

今までの物事の考え方・とらえ方を一度疑い、課題についてよく知る人々に教えを乞うことで、米長氏は自らをより高みに向かわせることに成功しました。

将棋のように高度な思考力・戦略が求められるものに限った話ではなく、私たちの仕事や趣味・人生にも同じことが言えます。

独りよがりの努力には、やがて限界がやって来ます。

それは、どんな分野でも同じことです。

日々の生活の中で、自分の殻に閉じこもっていると感じるジャンルがあるなら、より人生を充実させるべく先人や若手から意見を取り入れてみることをおすすめします。
  

実際に動いてみた方が、止まっているよりも楽しいもの

実際に動いてみた方が、止まっているよりも楽しいもの(イメージ)


新しい行動を起こすには、何事にも時間と労力を要しますから、年齢問わず誰もが行動を起こす段階では戸惑いを覚えるはずです。

しかし、「案ずるより産むが易し」ということわざがある通り、すべての物事は、必ずしも自分が思っている以上に難しいとは限りません。

動く前は不安でいっぱいだったとしても、実際にやってみると不安要素は意外と少なかったりするものです。

例えば、過去に転職を経験したことがある人は、自分が初めて転職した時のことを思い出してみましょう。

ポジティブ・ネガティブ問わず様々な不安が頭の中で交錯し、将来を心配する時期があったのではないでしょうか。

実際のところ、多くの転職経験者ならご承知の通り、まっとうに仕事を続けていれば、誰しも年数が経過する中で仕事に慣れていきます。

気が付いたら、職場で軽口をたたける仲の同僚が一人や二人は見つかるものです。

労働者の転職に対する抵抗感が薄れた現代では、会社側もそのような雰囲気を構築できる人間関係を作ることに腐心しており、採用活動から内定後・勤務後のフォローに力を入れるところも珍しくありません。

現代の転職市場は、変化を求める人材にとって、より良い環境を提供してくれる可能性が高いのです。

たくさんの業種・職種への転職を経験している人は、その分だけ人生の引き出しも多く、多様な価値観に触れています。

その経験を上手にアウトプットできる人は、第三者的視点から自社の強みを分析できるため、多くの会社で重用されます。そして、そんな会社で働く自分に誇りを持つことができ、より自分の仕事に自信を持てるようになるでしょう。

一つのこと・一つの場所を極めるのも人生の選択肢に含まれますが、一度きりの人生、どうせなら多種多様な経験を積んだ方が、たくさんの楽しみがあるものです。

これはもちろん、仕事の世界だけに当てはまるものではなく、趣味や家庭についても言えることです。

利害関係のない趣味仲間とのコミュニケーションから、墓友のような死後をともにする友人ができることもあります。

家事を本格的に手伝う中で料理に目覚め、動画をアップしているうちに、やがて料理本出版の話が来るかもしれません。

しかし、何もしないままでいると、自分が得られるものは「0」です。

それが良いのか悪いのかは考え方ひとつですが、自分が動かなければ何事も前に進まないことは、多くの人が納得できるはずです。

  

おわりに

現代における40代・50代という年代は、かつてのように「老後」・「人生の終わり」について考える時期ではなく、もはや折り返し地点になってしまいました。

年齢を重ねるうち、行動を起こすリスクよりも、行動を起こさないことで生まれるリスクの方が深刻になるおそれがあります。

もちろん、新しい試みにはそれ相応のリスクが伴うものですが、いきなり崖登りを始めるような危険なものでない限り、心身にかかる負担はある程度自分で調整できます。
もし、どうしても新しい行動に向けたモチベーションが上がらないのであれば、子供の頃を思い返してみることをおすすめします。

日々の暮らしの中で、時間に多少のゆとりが生まれたら、あえてその時間を「童心に帰る」ことに充ててみましょう。

絵本を読んだり絵を描いたりするのが好きだったこと・折り紙の裏に文字を書いていたこと・ミニカーを一日中いじっていたことなど、現在の自分に通ずる「好きなこと」を思い出せるはずです。

新たな行動のチャンスは、必ずしも他者から与えられるものばかりとは限らず、自分の心の中からも生まれます。

人生は死ぬまで本番、自分が今できることから新しいチャレンジを始めてみましょう。

「攻撃は最大の防御」と言います。どんな時も、攻める姿勢を忘れないようにしたいものですね。

この記事を書いた人
オンラインスキルマーケット「Coconala(ココナラ)」にて各種ライティングに携わる。会員登録後半年で確定申告を検討するほど収入が増え、1年後には個人事業主として登録。経理職として幅広い業種への転職経験があり、人事系コラムの執筆も行っている。

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