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転職活動のやり方・流れを再確認!転職エージェントからプロへの相談まで

過去に転職経験がある人も、転職そのものが初めてという人も、転職に向けてやるべきことは共通しています。

それは、転職活動のやり方・流れを理解した上で、「自分」と「会社」を知ることです。

一口にまとめてしまうと、非常にかんたんに思えますが、実際にはとても奥が深い作業です。

現代では求人情報を選ぶことだけでなく、自分に合った職場環境かどうかを見定めること・転職先とのミスマッチを未然に防ぐことなどが重要視されており、転職エージェントをはじめとする各種転職サービスの質も一昔前に比べて大幅に向上しています。

転職において、できるだけ自分の希望を通すためには、一人で悩まず多くの人に相談しながら転職活動を進めるのが効率的であり、効果的です。

この記事では、初心者・経験者問わず再確認して欲しい「転職活動のやり方・流れ」について、プロの活用方法も含め段階を踏んでご紹介します。


まずは「転職エージェント」への登録からスタート

転職を志した段階でまず検討したいのは、転職エージェントへの登録です。

多くの場合、求職者側の登録料は無料となっているため、複数のエージェントを選んで気軽に登録することもできます。

効率的に進めたいのなら、やはり自分に合ったエージェントを選びたいところですが、勝手が分からないなら大手を選ぶという方法もあります。

いずれにせよ、自分の現状に合ったサービスを選ぶことが、転職を効率的に成功させる近道です。

ハローワーク・求職サイトの検索は効率が悪い

おそらく、この記事をご覧になっている人の中にはいないと思いますが、転職と聞くとかつては「ハローワーク」や「求職サイト」を使って情報収集するのが一般的でした。

しかし、優秀な社員を求めている企業の多くは、人材の確保に相応の投資が必要であることを理解しており、転職エージェントを利用している企業が増えてきています。

もちろん、ハローワーク・求職サイトの方が効率的に転職を進められる地域もあります。

ただ、自力で求人広告の中から会社の情報を収集しようとしても、限界があるものです。

企業としては、できるだけ多くの人に好印象を与えたいと考えるのが人情ですから、求人広告の内容をポジティブにまとめがちです。

その結果、内定者が採用後に求人広告とのギャップを感じて、退職してしまうケースは珍しくありません。

転職活動は、人生の中で何度もできるものではありませんから、最初の段階からできるだけ自分に合った環境を探す努力が求められます。

そのためには、自分の感覚や経験を中心に転職先を探すのではなく、自分の市場価値を客観的に判断してくれる存在・転職エージェントが必要なのです。

自分の業種・職種に合わせてエージェントを選ぼう

実際に転職エージェントを選ぶ場合、行き当たりばったりでエージェントを探しても、思うような結果には結びつきません。

自分の業種・職種を考慮した上で企業を紹介してくれるエージェントを探すことが、転職を成功させる近道となります。

そもそも、転職エージェントにはいくつか種類があり、在籍しているキャリアコンサルタントとの相性も無視できません。

最初のうちは、いくつかの転職エージェントでサービスを経験してみないと、違いが分からないかもしれません。

自分に適している転職エージェントを選びたいのであれば、最低でも以下の3種類のエージェントに登録して、違いをチェックするとよいでしょう。

  • 総合型転職エージェント
  • 業界特化型転職エージェント
  • 職種特化型転職エージェント

総合型転職エージェントは、幅広い企業・職種の案件を取り扱っているため、異業種への転職を検討している場合に役立ちます。

また、利用者の多さから、キャリアコンサルタントも相応の経験を持つ人材がそろっています。

一方で、登録人数が多い分だけ、きめ細やかな対応は期待できないケースも考えられます。

業界特化型エージェントは、例えばIT業界・飲食店業界に特化した転職エージェントのことです。

業界に特化している分だけ、濃い情報が得られたり、企業とのつながりから採用が決まったりするケースが多いという特徴があります。

ただ、取り扱っている案件が少なかったり、案件が一部のエリアに集中していたりするデメリットもあります。

職種特化型エージェントは、バックオフィス専門・士業専門など、職種に特化した転職エージェントです。

専門職の内情に精通したキャリアコンサルタントに出会えたり、バックオフィスの中で異業種のマッチングを成立させることができたりと、自分の適性を掘り下げた形で採用先を探せるメリットがあります。

しかし、中途半端な経歴ではマッチングそのものが難しい職種もあるため、自分のスキル次第では思い通りの採用につながらないかもしれません。

このように、エージェントの種類に応じて、特徴・メリット・デメリットは変わってきます。

自分が情報を管理できる範囲で、できるだけ多くの転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。

迷っている人はオールジャンルを網羅するエージェントに登録

どうしても転職エージェントを絞り切れない・現職の業種や職種に絞った転職では限界があるなどと感じている人は、オールジャンルを網羅している転職エージェントへの登録を検討しましょう。

具体的には、取り扱う求人数が多くて、40代以上の求人も見つかりやすく、キャリアコンサルタントのサポートも充実している転職エージェントを選びたいところです。

大手転職エージェントの中でも、上記の条件を満たしているエージェントは少ないですが、実際にサービスを利用する中で、懇切丁寧なところ・そうでないところが分かってくるはずです。

ミドル・シニアの転職は、若年者に比べてハードルはどうしても高くなってしまいがちなので、案件数とサービスの質は最重視しましょう。

エージェント選びに迷ってしまった時は、パソナキャリアdoda(デューダ)のどちらかに登録をおすすめしています。


日系グローバル企業・外資系企業をターゲットに絞って転職活動を行う場合は、ロバート・ウォルターズエンワールド・ジャパン、のどちらかに登録がおすすめです。


〇日系大手2社〇

パソナキャリア
2019~2021年のオリコン顧客満足度調査で、転職エージェントとしてはお客様満足度が3年連続No.1の実績。

doda(デューダ)
日本最大級の求人数を掲載。毎週更新される求人特集や、月曜・木曜日に更新される新着求人からあなたにマッチした求人の検索と応募が可能。

〇日系グローバル・外資系 大手2社〇

ロバート・ウォルターズ
エージェントの優秀さと幅広い職種の豊富な求人情報をもつエージェントです。公式サイトの転職アドバイス(職務経歴書の書き方、面接対策、他)は詳細で役に立つコンテンツが多く、じっくりと読み込むことを強くおすすめします。

エンワールド・ジャパン
大手外資系、日系グローバル企業の求人数が豊富で、転職成功者の満足度が非常に高いエージェントです。


【必見】40代が活用するべき転職エージェントの3つの基準』では、40代が活用すべきエージェントの基準をまとめています。興味のあるかたは、ぜひ参照ください。

転職の満足度を高める情報収集

転職エージェントに登録を終えたら、今度は転職の満足度を高めるべく、情報収集を行いましょう。

登録してからが本格的な転職活動の始まりですから、自分の問題点を受け入れ、不安要素を解消するための努力は、転職活動中に引き続き行っていく必要があります。

キャリアコンサルタントと二人三脚で転職を進めようとしても、24時間・365日・マンツーマンで対応してもらうのは、あまり現実的ではありません。

また、自分のために選んでくれた案件に対して不安を感じてしまった場合など、キャリアコンサルタントに相談するのが難しい悩みもあります。

こういった場合は、第三者的な立場の人に相談に乗ってもらったり、意見を求めたりするのが効果的です。

特定の誰かだけを頼るのではなく、浅い関係性の中からも情報を得ることが、転職活動におけるストレス・悩みを解消することにつながります。

関連記事:40代こそ転職するなら企業研究ノートを作れ!面接時に役立つまとめ方とは

一人で悩んでいると時間だけが過ぎてしまう

一人で過ごす時間は、人間らしく生きていく上では重要です。

しかし、答えの出ない悩みを永遠に一人で悩み続けると、やがては転職どころか人生にまで行き詰まってしまいます。

もちろん、転職は自分の将来を決めることですから、誰かに丸投げできるようなテーマではないでしょう。

ただ、自分の中によい答えがないなら、すでに経験した人・求める答えに近いところにいる人に教えを乞うのは、決して悪い選択肢ではありません。

  • この会社は自分に合っているだろうか……
  • 自分の将来は本当にこれでよいのだろうか……
  • キャリアコンサルタントの意見は本当に正しいのだろうか……

自分や他人への信用が揺らいだ時、不安な気持ちを取り払ってくれるのもまた他人です。

思考が型にはまって動けないと感じた人には、相談という選択肢を選ぶ勇気が必要です。

不安を書き出し、転職経験者に相談してみよう

転職の流れを端的にまとめると、現職を退職した後、新しい職場に問題なく入社することで転職活動は完了します。

ただ、言うは易く行うは難しで、水面下ではたくさんのことを同時進行する必要があり、面倒事も少なくありません。

新しい職場への転職については、履歴書や職務経歴書の提出・面接の準備・内定後の必要書類作成や提出・オンボーディングなど、実に多くのカリキュラムが待っています。

その一方で現職では、引継ぎ作業・挨拶回り・退職届の作成・退職時に必要な各種手続き・家族や周囲への説明など、退職に向けた準備を進めなければなりません。

もちろん、キャリアコンサルタントも相談には乗ってくれるでしょうが、細かい部分まで逐一相談できる時間がお互いにあるとも限りません。

そんな時、ささいなことでも悩みを相談できる相手がいれば、何かと心強いものです。

相談を続けるうちに、そもそも「今の段階で本当に転職してもよいものだろうか」と不安に感じるケースも出てくるでしょう。

そういった転職に関する諸々の不安を解消したいなら、スキルマーケットなどを活用して、個人で転職活動をサポートしているプロや、過去に同業種・同職種への転職を成功させた経験者から意見を集めるのも役立ちます。

不安が頭の中をグルグルと回っているようなら、まずは不安を一通り紙に書き出した後、気軽に相談できそうな相手を探してみましょう。

  • ココナラ

    クリエイターへの制作依頼から個人のお悩み解決までできる、スキルのオンラインマーケット。オンラインの匿名性の高い環境の方が、相談しやすいこともあるものです。より個人的なことも相談したい気持ちがあっても、相談するのが恥ずかしくて抵抗を感じる人は、広い意味で「キャリアの相談」のついでに転職の悩みを打ち明けるのも一つの方法です。料金もかなりリーズナブルなので、自分の予算に合わせて気軽に利用できます。

ビジネススキルを取得する努力も忘れずに

新しい環境へと転職する場合、今までに培ってきた技術・経験だけでは、思うように仕事を進められない可能性もあります。

一方で、現職でしか役に立たないスキルも少なからず存在しており、転職においては「他の職場に持ち込んでも役に立つ」技術を持っているかどうかが問われます。

この点において押さえておきたいのが、転職で重宝されるスキルの種類です。

大きく分けて以下の2種類があり、それらがどこまで評価されるかは、企業の判断によります。

  • テクニカルスキル
  • ポータブルスキル

テクニカルスキルは、いわゆる「履歴書に書ける」タイプの技術のことで、労務の実務経験10年・日商簿記1級など、専門的な経験・技能が該当します。

これに対してポータブルスキルは、コミュニケーションスキルやライティングスキル・スケジュール管理能力など、自己PRに書こうと思えば書けるものの、基本的にはその人の人間性に起因する技能が該当します。

テクニカルスキルに自信があったとしても、新しい職場で自分を表現するためには、どうしてもポータブルスキルが求められます。

自分が備えている技能の種類を再確認する意味でも、転職を検討した段階から、ビジネススキルの取得に向けた努力を忘れないようにしましょう。

盤石の体制を築くには「プロの意見」が不可欠

働きたい企業が見つかったら、採用されるための行動を起こさなければなりません。

具体的には、キャリアコンサルタントのアドバイスをもとに、履歴書・職務経歴書などを作成して面接対策を講じます。

ここで大切なのが、自分をできるだけ客観的に見て資料を構成したり、面接での回答を洗練したりする過程です。

採用の可能性を高めるべく盤石の体制を築くには、ここでもやはり「プロの意見」を取り入れる必要があります。

キャリアコンサルタント以外からのアドバイスを受けるべき理由

転職エージェントを利用している以上、キャリアコンサルタントとよい関係を築くことは大切です。

しかし、キャリアコンサルタントもピンキリであり、中には結果が出やすい企業だけをまとめて紹介するような人もいます。

また、キャリアコンサルタントのアドバイスはどうしても近視眼的になりがちで、コンサルタントによっては無難な志望動機・自己PR構築に終始してしまうケースも珍しくありません。

本当に自分のことを考えて提案してくれているかどうかを確認するには、自分の考えを第三者が評価してくれる環境があると安心です。

履歴書・職務経歴書を磨くには「キャリア相談」がおすすめ

キャリアコンサルタント以外からアドバイスを受ける際は、今回応募する企業にとどまらず通用するような、将来的なキャリア戦略を構築してくれる「キャリア相談」を扱う転職サービスを選ぶことをおすすめします。

キャリア相談を受けることで、転職に向けた活動をゼロベースで見直すことができ、業種・職種についても再検討する余裕が生まれます。

自分の可能性が具体的に可視化されていくと、履歴書・職務経歴書の質も変わり、自分だけのオリジナリティを表現できます。

キャリア相談を活用して、自分の特徴・長所を掘り下げておけば、どんな企業に転職を検討しても通用するはずです。

  • 『mentors』
    現職に留まる、転職する、起業する、キャリアの全ての可能性にプロが真剣に向き合って中長期にサポートしてくれます。オンラインの体験セッション(有料・税込2,180円)に参加して「メンター」への投資を検討するのは良い考えに思います。mentors経由で転職した場合に最大15万円の応援金が進呈されるのも魅力です。

最後の難関!面接をスムーズに突破するために

書類選考に通った後は、諸々の条件さえマッチングすれば、基本的には面接を受けた後で採用されるケースが多く見られます。

しかし、二次面接・三次面接といった形で、より掘り下げて人物像を見極めようとする企業も少なくありません。

せっかく三次面接まで進んで不採用になると、その分だけショックも大きいものです。

最後の難関である面接をスムーズに突破するためには、面接に関する指導を専門に行ってくれるサービスを活用しましょう。

面接は、あらかじめ聞かれることを想像しにくい部分があり、時には面接官がエッジの効いた質問を投げかけてくることもあります。

優秀な面接官ほど、求職者側の本音を汲み取る能力に長けているものですから、一般的なロープレだけでは不十分です。

面接の専門指導を受けることには、特定の業種・職種に特化したシミュレーションを行えるメリットがあり、面接官のきわどい質問にも臨機応変な対応ができるようになります。

その結果、自分の回答に自信が持てるようになりますから、指導を受ける中で自己アピールが自然にできるようになるでしょう。

有料の面接指導を探す際には「コストパフォーマンス」「本番直前の練習への対応」「長く運営を続けている」の3点を基準に選ぶのがおススメです。「就活指導塾」「東京三澤面接塾」の2社を紹介します。

  • 就活指導塾
    塾長の「Mr.人事部長(菅原秀樹さん)」は、朝日新聞の就活面【就職なんでも塾】の回答者です。指導塾は13年目を迎えています。

  • 東京三澤面接塾
    塾長の「三澤雅史さん」は、面接塾の運営会社であるミサワTG&Sオフィス株式会社を2010年に設立しています。これまでに7,000人以上を指導、内定に導いてきました。当メディアの運営も手伝ってくれています。

おわりに

以上、転職活動のやり方や一連の流れについて、基本的な部分から相談すべきプロの種類までご紹介してきました。

現代では、転職エージェントに登録することが転職活動のデフォルトになりつつあり、人によってはそれだけだと不十分に感じられるかもしれません。

自分自身のスキルの棚卸し・転職に関する不安の解消など、基本的な部分をおろそかにしないことが転職の質を高めます。

また、転職エージェント以外のサービスもうまく活用して、多面的に自分を分析すれば、納得のいく転職先を見つけることができるでしょう。

一度きりの人生ですから、後悔のないよう転職を成功させたいのは誰でも同じです。

ナンバーワンではなく「オンリーワン」の魅力を企業に伝えることを意識して、転職活動に向き合って欲しいと思います。

企業のことばかり見ていると、肝心の自分が見えなくなります。

遠回りに思えるかもしれませんが、自分を見つめ直すことが、理想の転職につながることを忘れないでくださいね。

この記事を書いた人
オンラインスキルマーケット「Coconala(ココナラ)」にて各種ライティングに携わる。会員登録後半年で確定申告を検討するほど収入が増え、1年後には個人事業主として登録。経理職として幅広い業種への転職経験があり、人事系コラムの執筆も行っている。

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