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長期投資と世界株式型インデックスファンドがベストの組み合わせの理由

資産運用についてインターネットで調べてみると、インデックスファンドで長期分散投資するのが良いという内容をよく見かけます。

確かに、長期分散投資と聞くとなんだか効果がありそうな気がしますが、なんでインデックスの長期分散投資が資産運用に効果的なのかわからない方も多いでしょう。

また、投資するインデックスファンドは世界株がおすすめであると紹介している記事もたくさんあります。

結論からお話しすると、世界株に投資されたインデックスファンドで運用をすることは非常におすすめの方法です。

ではなぜ、世界株に投資されたインデックスファンドで長期運用をすることはおすすめなのでしょうか?

今回の記事では、多くの方が疑問に思っているであろう世界株インデックスファンドの長期投資についてわかりやすく説明をします。

長期分散投資が有効な理由


長期分散投資がおすすめの理由は、たくさんありますが、理由は3つに集約されます。

  1. 株や債券などの資産は長期で持てば持つほど値動きが安定している
  2. 値動きの違う資産を持つと全体の値動きが安定する
  3. ドルコスト平均法が利用できる

これから、長期分散投資が有効な理由についてわかりやすく説明します。

まず、長期投資の本質である「72の法則」をお伝えします。結構、小ネタで自慢できますよ。

それは「投資年数×運用利回り=72」という簡単な掛け算です。

これは資産倍増の公式です。

100万円の資金を6%の複利で運用して2倍の200万円になるのは、「72÷6=12」より、約12年後ということになります。

株や債券などの資産は長期で持てば持つほど値動きが安定

株や債券などは、短期間で見ると値動きが安定していないことが多いですが、長期で見れば見るほど値動きが安定する傾向にあります。

例えばNYダウの短期と長期の値動きについてみてみましょう。

出典:Yahoo!ファイナンス NYダウ3か月

出典:Yahoo!ファイナンス NYダウ10年

このように長期で持てば持つほど値動きは安定するので長期投資が良いと一般的に言われています。

値動きの違う資産を持つと全体の値動きが安定


また分散投資も資産運用において非常に有効であると言われています。

下の図は単一資産と資産を分散して保有した場合の値動きです。

引用元: 金融庁作成サイト(投資の基本)

出典:金融庁作成サイト(投資の基本)

いかがでしょうか?単一資産で運用したほうが銘柄選定がうまく行けば大きく上昇する可能性がありますが、単一資産で運用するよりも資産分散して運用した方が価格が安定することがわかりますよね。

ドルコスト平均法

ドルコスト平均法とは、毎月や毎週など一定期間、一定の金額で投資をする方法のことです。

価格が高い時も低い時も購入し続けることになるため長期でドルコスト平均法を行えば行うほど平均購入単価は安定するといわれています。

長期分散投資を行う際は、このドルコスト平均法を利用することができますので長期分散運用はおすすめの方法なのです。

インデックスファンドが有効な理由

この上ではインデックスファンドが有効な理由について説明をします。

インデックスファンドが有効な主な理由は3つです。

  1. 優秀なファンドマネージャーと競わないで済む
  2. 値動きを把握しやすい
  3. コストが安い

インデックスファンドが有効な理由についてわかりやすく説明していきます。

優秀なファンドマネージャーと競わないで済む

個別株を選定し運用する事は、機関投資家に在籍する優秀なファンドマネージャーと競うということになります。

当然ですが、ファンドマネージャーは非常に優秀ですし、投資できる金額も個人投資家とは段違いです。

優秀かつ豊富な資金量を誇るファンドマネージャーと戦って勝てる可能性は少ないといわざるを得ません。

しかしインデックスファンドであれば株価指数に連動して動くだけなのでこの優秀なファンドマネージャーと競わないで済みます。

市場の流れに任せることができるインデックスファンドで運用するメリットは非常に大きいのです。

値動きを把握しやすい


インデックスファンドは、日経平均株価やNYダウなどの株価指数に連動しますので、値動きが非常に把握しやすいです。

個人投資家は、資産運用だけにたくさんの時間をかけることができない方がほとんどでしょう。

個別株で運用すると、その銘柄の株価をチェックしなければなりませんが、インデックスファンドであれば新聞やニュースでも簡単に値動きを把握することが可能です。

いつでも簡単に値動きを把握することができる事はインデックスファンドの大きなメリットですね。

コストが安い

インデックスファンドは、アクティブファンドに比べて手数料が安いことが一般的です。

購入時手数料はかからないものがほとんどですしランニングコストである信託報酬も非常にやすくなります。

長期で運用すればするほどランニングコストである信託報酬が気になってきますので安い手数料で運用することができる事はインデックスファンドの大きなメリットでしょう。

世界株の株式型のインデックスがおすすめの理由

長期分散投資が有効な理由についてご理解いただけたでしょうか?

ではなぜ世界株の株式型のインデックスが長期分散投資を行う上で有効なのかについて説明をします。

  • 値動きが大きいが長期で見れば右肩上がりの株価指数が多い
  • アメリカなどは国として積極的に株価指数を上げようとしている
  • 市場は効率的にできているため今後も株価があがる可能性は強い
  • 流動性が確保されていることも魅力

世界株のインデックス投資が有効な理由についてわかりやすく説明します。

値動きが大きいが長期で見れば右肩上がりの株価指数が多い


世界株のインデックスファンドは、短期で見ると値動きは大きいですが長期で見れば右肩上がりの株価指数が多いです。

先程のニューヨークダウの例を見ていただければ分かりますよね?

長期で持てば持つほど右肩上がりの株価指数が多い事は世界株インデックスで長期分散投資をする大きなメリットになります。

アメリカなどは国として積極的に株価指数を上げようとしている


日本の代表的な株価指数である日経平均株価は、30年間長期低迷を続けました。

しかし、アメリカなどの世界株の株価指数は、基本的に右肩上がりを続けています。

なぜ世界株の株価指数は右肩上がりを実現できているかと言うとアメリカなどは国として積極的に株価指数を上げようとしているからです。

前アメリカ大統領であるトランプ氏の政策を見ればわかりますよね?トランプ氏は株価を上げるために減税など様々な効果的な政策を打ってきました。

日本に比べ株価指数の上昇に有効な政策を打つことも世界株インデックスで運用をする大きなメリットです。

市場は効率的にできているため今後も株価があがる可能性は高い


アメリカの株価指数には、GAFAMを筆頭にここ数年で大きく売り上げや利益を伸ばした企業がたくさん入っています。

売り上げや利益が上がれば当然、株価は上昇しやすくなることは分かりますよね。

市場は、売り上げや利益などに追随するよう効率的にできているので魅力的な企業が入っている世界株インデックスで運用するメリットは非常に大きいといえるでしょう。

流動性が確保されていることも魅力

世界株インデックスは、取引量が非常に多いためいつでも解約することが可能です。

投資は長期分散投資が基本ではありますが、人生何が起こるか分かりません。

突然お金が必要になることもあるでしょう。そんな時いつでも解約することができる流動性が確保されていることが大きなメリットになります。

「つみたてNISA」の上手な活用


「つみたてNISA」は①販売手数料がゼロ、②信託報酬が一定水準以下、③信託期限が無期限または20年以上、などの条件を満たしています。

そうした魅力的な「つみたてNISA」用投信には、全世界株式を対象とする投信があります。

以下、一例です。

ファンド名運用会社
SBI・全世界株式インデックス・ファンドSBIアセットマネジメント
楽天・全世界株式インデックス・ファンド楽天投信投資顧問
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)三菱UFJ国際投信


全世界株式型は低成長の国を含んでいて成長率が低い、日本円の資産は既に持っている、といった理由で全世界投資よりも米国株式全体への投資に魅力を感じる方も多いかと思います。そうした方にはS&P500を対象とする米国株投信も良い選択となります。

ファンド名運用会社
SBI・バンガード・S&P500 インデックスファンドSBIアセットマネジメント
iFree S&P500 インデックス大和アセットマネジメント
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)三菱UFJ国際投信


また、『NISA・つみたてNISA戦略』では「つみたてNISA」に触れています。興味のある方はぜひ参照ください。

まとめ


今回は、長期分散運用の有効性と長期分散運用を行うには世界株インデックスがおすすめの理由について説明をしました。

給料が上がりにくい今、資産運用を行って自分自身でお金を増やす必要性は今まで以上に高まっています。

安定的にお金を増やすことができる可能性が高い世界株インデックスを使って長期分散運用を実践してみてはいかがでしょうか?

大変残念ですが、日本が世界経済を牽引するパワーを再び手にすることはないでしょう。

高度経済成長期には、大半の日本人は「日本に住み、日本企業で日本円の報酬を得て、日本円で貯蓄する」行動様式で経済的には豊かな生活を享受できました。

今はどんな時代か、考えて下さい。世界に占める日本のパワーが、人口、GDPなど多くの面で縮小し、今後は一層減少スピードが加速するでしょう。自給自足が出来ない日本で、日本円でのみ資産形成しても世界から必要なモノを購入できるでしょうか。

長期で自分を守るのは、自分だけです。この先の家計水準の維持のため、グローバルな視点を取り入れて、一歩を踏み出しましょう。

   

◎参考書籍

この記事を書いた人
メガバンクに30年勤務。本部で融資審査・拠点ネットワーク企画、支店で法人営業・リテール営業を経験。「半沢直樹」に登場する金融庁検査官のモデル人物と検査時に対峙した苦い思い出もあります。銀行員特有の早期セカンドキャリア時期を迎え、一般企業への転職に成功。現在、経営企画部長として日々奮闘中。
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